筋トレ前にコーヒーを飲んで効果が上がるのはウソ⁉近年の研究論文で解説

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北野 優旗

こんにちは、身体均整師&パーソナルトレーナーの北野です。
今回は筋トレにコーヒーを飲むと効果を向上させるのか、それとも無意味なのか真実について深堀していきたいと思います。

皆さん、筋トレにコーヒーを飲むと良いと聞いたことはないでしょうか?
筋トレ上級者の方たちの中で、筋トレ前に飲んでいる人がいるようですが、それって本当に効果があるのでしょうか?

筋トレとコーヒーの関係性結論から言うと、「筋トレ前にコーヒーを飲んでも無意味」です。
では、コーヒーと筋トレの関係性について研究した論文をもとに迫ってみたいと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

まずは、有酸素運動と無酸素運動を理解しよう

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北野 優旗

筋トレとコーヒーの関係性はちょっと置いておいて
まず運動には大きく分けて、有酸素運動無酸素運動の2種類があるの知ってますか?

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真理子

有酸素運動は聞いたことはあるけど、マラソンとかのこと??

簡単に言うと、有酸素運動とは酸素を多く取り入れながら、低負荷で長時間行う運動のこと。
無酸素運動とは運動強度が高く短時間で行うため、結果として酸素を必要としないでできる運動のことです。

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北野 優旗

筋トレはどちらの分類に当てはまるかわかりますか?

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真理子

筋トレは重たい物を息をとめて、グッと持ち上げるから無酸素運動ですね!

筋トレ時の無酸素運動の特徴

筋トレは、無酸素運動と考えられます。
筋トレは短時間で最大筋力を発揮する強度の高い運動です。

筋トレは無酸素運動例えば、陸上競技の短距離走(100m、200m)や跳躍競技、投擲競技など、またウェートリフティング(筋トレ)などのような筋肉量を増やし、基礎代謝を高める運動強度の高いものが当てはまります。

重たいバーベルを持ち上げるためのエネルギーを、酸素を使わずに作り出すことからこのように呼ばれています。
エネルギーの発生に酸素を必要とせず、糖をエネルギー源として利用します。全力もしくはそれに近い筋力を短時間で発揮しやすいのが特徴です。

無酸素運動についてより詳しく

筋を収縮させるための直接的なエネルギー源はアデノシン三リン酸(ATP)です。
運動を続けるためには、筋肉中のグリコーゲンや血液や肝臓に蓄えられたブドウ糖をエネルギー源に、新たにATPを作り出します。

取り込まれる酸素の量が不足している状態でもATPを作り出すことができますが、ATPを作り出す過程で同時に乳酸が生じます。
このように作り出されたATPを利用して運動をすることを無酸素運動といいます。

高強度の無酸素運動を持続できる時間は1~3分程度で、さらに運動を続ける場合には十分な酸素が必要となります。

最新の科学的根拠2例
筋トレ前にコーヒーを飲んでも効果は変わらない

さて、ここで表題「コーヒーを飲むと筋トレ効果は高まるのか」の件に戻ります。
先ほども申し上げた通り、筋トレは無酸素運動の一種であるということがお分かりいただけたと思います。

この「コーヒーに含まれるカフェインが無酸素運動の筋トレに効果がある」という記事を多く見かけますが、本当なのでしょうか。
私は疑問に思います。その根拠となる研究論文をもとに解説していきたいと思います。

筋トレとカフェインの実験内容は、男子大学生20名を対象に、運動開始30分前にエナジードリンク(カフェイン)もしくは水を摂取し、アップライトバイクを100mこいだ無酸素運動でのタイム、30分間こいだ有酸素運動における距離、心拍数、消費エネルギーを10分毎に記録し、最後に疲労度を測定したものです。

日本のエナジードリンク集

日本のエナジードリンク集

論文①カフェイン摂取は無酸素運動に有意差が見られず、効果がないことが示された(2年前)

カフェインによる運動能力向上及び体温調節反応に関わる中枢神経機構の解明

エナジードリンク摂取が無酸素運動および有酸素運動に与える影響を検証し、また、効果期待の有無による影響を検証した。
【結果と考察】実験よりエナジードリンク摂取において無酸素運動では有意差が見られず、効果がないことが示された。一方、有酸素運動ではこいだ距離および消費エネルギーに有意な差が見られ、運動パフォーマンスを向上させることが分かった。また、運動時においてエナジードリンクに効果があると期待している人は、運動パフォーマンス向上の効果が大きく、効果を期待していない人は、効果が少ないことが示された。運動直後の疲労度においては効果がみられなかった。有酸素運動ではカフェインの自律神経刺激作用などにより効果があったと示唆された。

70回大会(2018年)
(一社)日本家政学会

カフェインは筋肉ではなく、脳へ刺激がいく

エナジードリンクとはカフェインを多く含んだ飲料水のことです。
上記の研究論文より、カフェインが筋トレの効果が認められなかったことは実証できています。
また「カフェインが筋トレに効果がある」と主張する人は「脳の覚醒作用」が働き筋トレ時に精神的な働きかけで、モチベーションがあがったに過ぎないと考えられるのです。
カフェインは脳内にあるアデノシン受容体と結合し、アデノシンの働きを抑えることで脳を覚醒させる作用があります。
これは集中力を維持したり、眠気を取り除く作用があるのです。

コーヒーを飲んで脳を覚醒し眠気改善皆さんも車の運転やデスクワークの間にコーヒーを飲んで、眠気を覚ました経験があると思います。
まさに脳への覚醒作用を行っているのです。

ですから筋トレ時においても集中力を維持しようとする精神的な作用のみ働いて、筋肉を肥大させたり、筋力やパワーがアップするといった科学的根拠はないのです。
同研究論文の最後の結論には以下のように記されていました。

(筋トレでカフェインの)効果を期待することでやる気を引き出すなど精神的に働きかけていると考えられた。

(一社)日本家政学会

論文②精神的なパフォーマンスに影響はするが、無酸素運動の能力向上の数値変化なし

まず、こちらの論文に目を通して頂きたいです。
短距離陸上選手における運動前のカフェイン摂取がパフォーマンスに与える影響 」を研究した論文です。
タイムトライアル100m走を行う40分前にコーヒー(カフェイン)を摂取し、カフェイン摂取の場合と非摂取の場合の時の集中力や体感のパフォーマンスとタイムを記録した実験です。

短距離の研究(カフェインの効果について)

結果は

100m 走および 10m 時のタイムにカフェイン摂取の有無による差はみられなかった。またストループテストの結果,正答数,誤答数,正答率,解答速度のすべてにおいてカフェイン摂取の有無による差はみられなかった。

岩本浩和(競技スポーツ学科 トレーニング・健康コース)
指導教員 武田哲子

やはりこのカフェインと無酸素運動の研究論文でもカフェイン摂取により能力の向上、筋力アップを実証することはできませんでした。
しかし被験者のアンケート調査を実施したところ面白いことに

アンケート調査では、カフェインを摂取した場合と非摂取の場合で比較すると集中力の向上や高揚感が増したという意見が多く(図 1)パフォーマンスに影響はみられないが覚醒感、 高揚感や集中力の向上等、内面への影響の可能性が示された。

無酸素運動とカフェイン研究結果表

(図1)アンケート調査

やはり、カフェインはスポーツには欠かせない集中力や高揚感といった精神的なパフォーマンスには影響があるようです。
上記の2つの研究論文よりカフェインは直接的に筋トレのような無酸素運動に効果を及ぼすことはなく、精神的なパフォーマンスで影響するという事がわかります。

※注意※ カフェインの過剰摂取にはご注意ください。

まとめ:ただし「有酸素運動」にはカフェインは効果がある!

筋力トレーニングなどの無酸素運動にとっては、カフェインは効果が期待できないということがお分かりいただけたと思います。
カフェインの自律神経や精神的作用により、単純にやる気が出てモチベーションが上がるだけで、本質的な筋トレの効果や効率は研究では証明できませんでした。
「コーヒーを飲めば、筋トレの効果がある」という思い込んだ気持ちが前向きにしていただけのようです。

しかし、持続的な運動である有酸素運動にとってはカフェイン効果は科学的に実証できるようです。
有酸素運動によって脂肪を減らしたいとダイエットをする人にとっては、うれしい情報かもしれません。
有酸素運動によるダイエットにとってコーヒーが効果的な理由を次回の記事でご紹介したいと思います。

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北野 優旗

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北野 優旗

『QITANOカラダづくりラボ』運営 / 著書。1982年1月生。順天堂大学にてスポーツ健康学を学び、保健体育教員資格取得。中学・高校・大学では陸上競技で全国2位の実績。身体均整法を取得し、整体の実技、セルフケアトレーナーを取得。2007年 三豊市にきたの均整院を開業。2015年 美脚・骨盤エクササイズグッズ「スタイルアップレグール」を開発販売。当サイトはトレーナー、整体師としての経験を基にコンテンツ情報を配信しています。
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