【名称】短肋骨挙筋
【よみ】たんろっこつきょきん
【英語名称】Short levatores costa
短肋骨挙筋は、肋骨挙筋の一つに分類される筋肉で、肋骨を背中の側からサポートしています。肋骨挙筋には他に長肋骨挙筋がありますが、短肋骨挙筋は長肋骨挙筋よりも長さが短いという特徴があります。
目次
短肋骨挙筋とは
短肋骨挙筋は、肋骨を背面からサポートする筋肉の一つで、呼吸筋群に分類される筋肉です。インナーマッスルなので直接触ることは難しいという特徴があります。
短肋骨挙筋の位置(起始停止)
短肋骨挙筋は、第7頸椎と第1胸椎~第12胸椎の横突起から下方向に向かって伸びています。
短肋骨挙筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#38)
長肋骨挙筋も同じ場所から伸びていますが、長肋骨挙筋との大きな違いは、どこまで伸びているかという点です。長肋骨挙筋は、すぐ隣の肋骨ではなくて1本飛ばして2本隣の肋骨まで伸びているという特徴があるのに対し、短肋骨挙筋はすぐ隣の肋骨まで伸びているという異なる特徴があります。長肋骨挙筋と作用はほとんど同じなのですが、違いといえば、この筋肉の始点と終点が異なるという点と、もう一つ、長さが異なるという点が挙げられます。短肋骨挙筋の場合には、すぐ隣の肋骨までしか伸びていないため、長さは長肋骨挙筋と比べて短くなります。
参考書籍筋の起始停止・作用・神経・動脈・モーターポイントを参考にした「図説 筋の機能解剖」短肋骨挙筋の作用
短肋骨挙筋は、肋骨を内側から支える働きをしています。
私達が呼吸をすると、息を吸い込む時には肋骨が開いて引き下げようとする力が働きますが、息を吐きだす時には逆に、肋骨を閉じて上に引き上げようとする力が働きます。
この筋肉は息を吐きだす際に作用する筋肉で、肋骨を上に引き上げようという働きをしています。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。短肋骨挙筋をストレッチするメリット
短肋骨挙筋をストレッチすると、たくさんのメリットが期待できます。肋骨の周囲にあって呼吸をサポートする筋肉の中には、呼吸を楽にできるようにサポートして心肺機能を高めることに貢献しているものがたくさんありますが、この筋肉もまた、心肺機能をサポートするというメリットがあります。しかしそれ以外にも多くのメリットがあり、その中には見た目に変化をもたらしてくれる効果も期待できます。
メリット背中の凝りを解消する
この筋肉をストレッチすると、肋骨に内側にあってマッサージなどでは柔らかくほぐせない筋肉をほぐすことができます。この筋肉はインナーマッスルですし、肋骨の内側にあるため、触診したりマッサージをする事はできません。そのため、凝っている時には、ストレッチをする方法しか筋肉のコリをほぐす方法はないのです。
なんとなく背中が凝りやすいという人や、呼吸がしづらいという人にとっては、短肋骨挙筋をストレッチをする事によって背中が軽くなったり、呼吸しやすくなるという効果があります。
メリット丸まった猫背姿勢を改善する
この筋肉が凝って固くなると、背中が丸まって猫背姿勢となってしまいます。マッサージなどで筋肉のコリをほぐしてあげることはできませんが、ストレッチをする事によってコリをほぐせば、筋肉の収縮が原因の猫背姿勢を矯正することができます。猫背が解消されれば、背中がピンと伸びて自信を持った雰囲気を醸し出すことにもつながるので、他人へ与える印象も良くなる事請け合いです。
メリット背骨と肋骨の関節をサポートする
この筋肉は、肋骨を背中側からサポートしています。長さが短く、隣り合わせの肋骨をつなぐ形で伸びていますが、その際には肋骨のゆがみやズレを予防したり、背骨と肋骨の関節やバランスを安定させるという効果が期待できます。
短肋骨挙筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
背骨と肋骨関節の柔軟性を高めて猫背改善
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#59)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
こり詰まった背中の筋肉を転がりながらほぐす
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#13)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 7回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
短肋骨挙筋ストレッチのまとめ
短肋骨挙筋は、肋骨を背中側からサポートする筋肉で、長肋骨挙筋と共に息を吐きだした時に肋骨を引き上げる作用があります。
インナーマッスルなので筋肉のコリをほぐすためにはストレッチという方法しかありません。
ストレッチすることによって心肺機能が向上するほか、猫背が強制されるなど見た目のメリットもあります。
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