【名称】肋骨下筋
【よみ】ろっかきん
【英語名称】Infraspinatus muscle
呼吸をサポートする筋肉は全部で20種類以上あり、それぞれ息を吸うときに作用する筋肉なのか、それとも息を吐くときに作用する筋肉なのかが異なります。
その中でも肋骨下筋は、息を吐くときに作用する筋肉で、持っている作用としては、肋骨の内側に伸びている内肋間筋とほとんど同じです。
目次
肋骨下筋とは
肋骨下筋とは、呼吸筋群の一つに分類される筋肉で、私達が呼吸をする際には欠かすことができない筋肉の一つです。胸式呼吸をする際に使われる筋肉です。
肋骨下筋の解剖図を動画で簡単解説
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肋骨下筋の位置(起始停止)
肋骨下筋は、内肋間筋の下層に位置しているという特徴があります。内肋間筋の上層部分には肋骨下筋はなく、下層部のみに存在しています。
内肋間筋の上層部のあたりに関しては、肋骨下筋は欠損しているということになり、内肋間筋のみで胸郭を内側からふさいでいるということになります。
内肋間筋は、第1肋骨下縁から第2肋骨の上縁まで、というように隣り合う肋骨の間を埋めるように伸びているのが特徴です。
しかし肋骨下筋は、隣り合う肋骨に繋がっているのではなく、一つ飛び越えた肋骨に付着しているとい特徴があります。この部分が、肋骨下筋と内肋間筋の大きな違いと言えます。
肋骨下筋の作用
内肋間筋もそうなのですが、肋骨下筋は肋骨の内側に伸びているため、触診など触れることはできません。肋骨のインナーマッスルと言えます。
肋骨の外側には外肋間筋が伸びていて、息を吸う時には外肋間筋が働き、息を吐きだす時には内肋間筋と肋骨下筋が作用することによって、ガス交換をスムーズに行うことができます。
私達が息を吐くときには、肋骨下筋が収縮し、肋骨を引き下げる働きをします。インナーマッスルなので、筋トレで鍛えるということは難しいのですが、普段からストレッチをして筋肉を柔らかくしておくことによって、呼吸がよりスムーズにできるようになったり、心肺機能の向上につながります。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。肋骨下筋をストレッチするメリット
肋骨下筋をストレッチすることによって、たくさんのメリットが期待できます。
この筋肉はインナーマッスルなので、ストレッチをしても大きくなってパンプアップするということはありません。
しかし、体幹のバランスを整える作用があったり、心肺機能の向上などの健康面で、大きく貢献している筋肉です。
メリット呼吸運動をサポートする
この筋肉は、呼吸運動をサポートしています。息を吸うときには、胸郭を外側から覆っている外肋間筋が使われますが、息を吐きだす時には胸郭を内側から覆っている内肋間筋と、この肋骨下筋が収縮することによって体内の息を外へ吐き出す作用をします。
普段のストレッチなどによってこの筋肉を柔らかくしておくと、呼吸運動が楽になるでしょう。もしもアスリートなら、心肺機能が向上するので、マラソンなどのスポーツにおいてはパフォーマンスの向上効果も期待できます。
メリット肋骨のインナーマッスル凝りをほぐすことができる
肋骨の内側に伸びているこの筋肉は、直接触ることはできません。そのため、凝っていてもマッサージなどによって柔らかくほぐすことはできないのです。
しかし、ストレッチをすれば、凝っている筋肉をほぐすことができ、結果として呼吸しやすくなったり、胸のコリをほぐせて体が楽になるといったメリットが期待できます。
肋骨下筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
股割りストレッチで肋骨のインナーマッスル動きを良くする
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#16)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 3呼吸ゆっくり×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
壁を使って肋骨を伸ばす
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#69)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 15秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
脇腹から背中の肋骨間を指でマッサージすることでほぐれる
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#62)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 場所を移動しながら |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
肋骨下筋ストレッチのまとめ
この筋肉は肋骨の内側に伸びている筋肉で、内肋間筋のように隣り合う肋骨に付着しているのではなく、1本おきの肋骨に付着しているという特徴があります。
作用は内肋間筋とほぼ同じで、息を吐きだす時に収縮することによって、ガス交換を正常に行うためのサポートをします。
ストレッチをする事によって心肺機能が向上しますし、呼吸をしやすくなるなど、健康面でのメリットが期待できます。
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