【名称】胸横筋
【よみ】きょうおうきん
【英語名称】Transversus thoracis
脊柱起立筋群を構成している筋肉の一つとして知られている胸横筋は、体をサイドに曲げる際に使う筋肉で、胸椎や腰椎をそらす役割があります。骨に近い部分に位置しているインナーマッスルで、ストレッチすることによってたくさんの健康効果やメリットが期待できます。
目次
胸横筋とは
脊柱起立筋を構成する筋肉にはいくつかありますが、その中でも最も体の内側に位置しているのが胸横筋です。腰椎や胸椎をそらせる働きがあり、体幹の伸展動作をサポートします。
胸横筋の位置(起始停止)
胸横筋は、第10胸椎~第3腰椎の剣状突起から始まっていて、第2胸椎から第8胸椎の剣状突起まで伸びている筋肉です。
胸横筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#39)
胸骨周辺には他にもたくさんの筋肉がありますが、その中でも胸横筋は最も内側にあるインナーマッスルです。そのため、直接触ることはできません。
起始 | 胸骨の前面および剣状突起 |
停止 | 第2~第6肋軟骨 |
神経 | 肋間神経 |
作用 | 肋骨を引き下げる |
胸横筋の作用
胸横筋は、呼吸をする際には、息を吐くときに収縮する働きをします。この筋肉は肋骨を引き下げる働きをしていて、息を吐く動作をする時にはサポート的な筋肉として作用します。
この筋肉はまた体を横に曲げた時に使う筋肉で、体幹を後屈させたり側屈させる役割があります。日常生活においては、かがんでいる状態から上半身を起こす時によく使う筋肉です。スポーツにおいても良く使われる筋肉で、この筋肉を鍛えることによって上半身を安定させることができます。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。胸横筋をストレッチするメリット
胸横筋はインナーマッスルなので、マッサージなどで筋肉を柔らかくすることはできませんし、コリをほぐすこともできません。しかし、普段の生活の中でストレッチすることによって、たくさんのメリットが期待できます。
メリット胸式呼吸が楽になる
この筋肉をストレッチすることによって、呼吸をする動作が楽になります。この筋肉は息を吐いた時に収縮するという作用がありますが、みぞおちのあたりに意識を集中しながら少しずつ息を吐きだしていくと、ゆっくり収縮するので、なんとなくどの辺にこの筋肉があるのかを感じることができます。
胸横筋は胸式呼吸においては息を吐きだす際に、胸骨の動きをサポートする働きがあります。そのため、ストレッチで柔らかくしてあげると、呼吸が楽になり、心肺機能の向上につながります。
メリット深い呼吸ができるため、有酸素スポーツに最適
胸横筋をストレッチすることによって、呼吸の質が向上します。この筋肉が凝っていると、息を吐きだす時に十分に吐き出しづらくなり、呼吸が浅くなってしまいます。しかしストレッチをする事で筋肉のコリをほぐしてあげると、一つ一つの呼吸の質が良くなり、これまでよりも深い呼吸が可能となります。日常生活の上でもしっかりと深い呼吸をする事は、心肺機能を向上させる効果がありますし、スポーツにおいては有酸素運動のパフォーマンス向上にもつながります。
メリット胸のインナーマッスルをほぐし胸が楽になる
この筋肉をストレッチすると、疲労をほぐすことができます。この筋肉はインナーマッスルなので、マッサージなどの方法でほぐしてあげることはできません。そのため、普段から意識してストレッチを行い、ほぐして胸骨の可動域を最大にしてあげると良いでしょう。
胸横筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
胸横筋に手をあて体側
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#45)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
大きく呼吸をしながら肋骨を開く
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#48)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
胸横筋ストレッチのまとめ
胸横筋は、呼吸をする際には息を吐きだす時に収縮することによって呼吸をサポートする働きがあります。
また、胸椎や腰椎のバランスを保つ役割をしていて、体をサイド方向に曲げる時にもよく使う筋肉です。
インナーマッスルなのでマッサージなどでコリをほぐすことはできませんが、ストレッチをする事によって胸のコリをほぐすことができますし、これまでよりも深い呼吸ができるようになり、心肺機能の向上にもつながります。
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