【名称】外腹斜筋
【よみ】がいふくしゃきん
【英語名称】External oblique muscle
女性なら誰もが憧れる引き締まったくびれのあるウエストは、お腹の筋肉のなかでも腹斜筋という部分が大きく関係しています。
その腹斜筋にも位置によって外腹斜筋と内腹斜筋の2種類がありますが、ここでは外腹斜筋に注目し、その働きやストレッチすることのメリットなどをお伝えしていきましょう。
目次
外腹斜筋とは
外腹斜筋とは脇腹の筋肉です。腹部の両側の部分の筋肉を腹斜筋とひとまとめに呼びますが、詳しくいうと表層部にある筋肉が外腹斜筋で、それよりも深部にあるのが内腹斜筋という構造になっています。
それでは、その位置と働きを詳しく見ていきましょう。
外腹斜筋の位置(起始停止)
2つの腹斜筋は、どちらの筋肉も肋骨から始まり、骨盤に向かって斜めに通っています。表面にあるのが外腹斜筋で、その内層にあるのが内腹斜筋です。
外腹斜筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#43)
具体的には、第5胸椎を起点として肋骨を覆うように骨盤に向かってつながっているのが外腹斜筋に当たります。
ちなみに、外腹斜筋と内腹斜筋は筋線維の走る方向が逆向きになっており、双方が協力して体幹をねじる際に働いています。
起始 | 第5~第12肋骨外側面 |
停止 | 腸骨稜、鼠径靱帯、白線(en:Linea alba (abdomen) |
神経 | 肋間神経、腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経 |
作用 | 胴体の回転 |
外腹斜筋の作用
外腹斜筋は体幹をねじる際に重要な役割を担っています。
体幹の回旋動作は背骨側の脊柱起立筋群(最長筋・棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋)だけでなく、体幹部の外腹斜筋・内腹斜筋にも作用します。
体を前に屈める動き、横向きに傾ける動き、後ろを向く時のように体を回転させる動きはすべて外腹斜筋の働きによるものです。
外腹斜筋の回旋動作を動画で簡単解説
【消音】タップして背・体幹の回旋動作を見る(#D36)
背・体幹の回旋動作では、外腹斜筋の他に、内腹斜筋、多裂筋、回旋筋、脊柱起立筋群なども連動して回旋します。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
この3つの動きのなかでも特に横に傾ける動き(側屈)での貢献度が大きく、この筋肉を痛めていると体がうまく曲げられなくなってしまうことがあります。
日常生活でもさまざまな動きで自然と使っているのです。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。外腹斜筋をストレッチするメリット
外腹斜筋は体幹で重要な働きを担っていることがわかりましたが、ここをストレッチするとどのようなメリットが期待できるのでしょうか。
メリット骨盤、内臓の下垂を引き上げてぽっこりお腹解消
外腹斜筋をストレッチし鍛えると、ぽっこりお腹の解消が期待できます。
ぽっこりお腹とは中年以上の女性に多く見られる下腹部が前に突き出した状態です。
ぽっこりお腹は、内臓を支えるお腹のインナーマッスル、腹斜筋が衰えているのが原因です。
加齢とともに筋肉が衰えると、その筋肉が支えていた内臓が重力のために下垂してしまいます。
内臓が下垂すると、今度はそれに引っ張られて腹膜が伸び、そのためにお腹の血流が悪くなってしまうのです。
すると皮下脂肪や内臓脂肪が溜まりやすくなり、そのせいで筋肉がさらに衰えるという悪循環に陥ってしまいます。
この悪循環から抜け出すには、体の両脇から内臓を支えている腹斜筋をストレッチでしなやかにするのが効果的です。
メリットウエスト細くし、くびれを形成
ウエストのくびれを作るのは外腹斜筋とその奥にある内腹斜筋です。この2つの腹斜筋を鍛えることでくびれを形成できます。
ただ、外腹斜筋をやみくもに鍛えるのには注意です。
外腹斜筋が発達しすぎるとウエストのくびれが浅くなってしまうため、くびれを重視するなら内腹斜筋を意識的に鍛え、外腹斜筋には柔らかさを少し残しておく方がよいでしょう。
ウエストを細くするストレッチ方法をより詳しく解説した記事も参考にしてみてください。
関連記事メリット体幹バランスの安定
外腹斜筋は体幹に大きな影響を及ぼす筋肉であるため、ここをストレッチし鍛えることで体全体が安定します。
体全体が安定すると、負荷のかかった状態でも自然な動きができるようになるでしょう。
また、疲れにくくなる、姿勢が安定する、ケガをしにくいなどのメリットもあります。
外腹斜筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
寝ながら体幹をねじり伸ばすエクササイズ
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#43)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 #前鋸筋 #外肋間筋 #内肋間筋 #内腹斜筋 #外腹斜筋 #腹横筋 #腸骨筋 #大腰筋 #小腰筋 |
体幹を回旋させて外腹斜筋に刺激
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#52)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 #前鋸筋 #外肋間筋 #内肋間筋 #内腹斜筋 #外腹斜筋 #腹横筋 |
体幹バランスを安定させる全身メソッド
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#54)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×1セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
外腹斜筋ストレッチのまとめ
外腹斜筋は、数ある腹筋のなかでも特に強く大きな筋肉です。
ストレッチでしなやかにし、さらに鍛えることで、さまざまな場面でメリットを実感できるでしょう。
ぽっこりお腹を解消し、女性らしいくびれを作るためにも、ここを意識したストレッチやトレーニングをおすすめします。
また、外腹斜筋をさらに鍛えることでくびれだけでなく、女性でも腹筋を割ることも可能です。
体脂肪率を下げるトレーニングと体幹トレーニングを合わせて行うことで、美しい腹筋を作ることができます。
女性でも腹筋を割ることができる体幹トレーニングメニュープログラムについては、以下の記事も参考に続けてお読みください。
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