【名称】棘筋
【よみ】きょくきん
【英語名称】Spinalis
棘筋(きょうきん)ギザギザの形がイメージされる名前ですが、実は背中の動きをサポートするなど重要な役割があります。
効果的なストレッチ方法やメリットを詳しくご紹介しましょう。
目次
棘筋とは
棘筋とは背骨の両側面に位置している脊柱起立筋の1種で、細かく3種類に分けることができます。
棘筋の位置(起始停止)
脊柱起立筋のうち、最も内側に位置している筋肉です。このうち頭棘筋は、第1~第7の頸椎横突起から始まって大後頭孔まで伸びています。
棘筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#56)
二つ目の胸棘筋の位置は、第10胸椎横突起~第2腰椎横突起より始まり、第2~第9胸椎棘突起までです。
三つ目の頸棘筋の始まりは第6頸椎横突起~第2胸椎横突起で、終わりは第2から第4頸椎棘突起となっています。
起始 | 第2腰椎-第12,11胸椎(棘突起) |
停止 | 第8,9-第3,2,1胸椎(棘突起) |
神経 | 脊髄神経後枝の内側枝 (C2-T10) |
作用 | 両側が働くと頚椎と胸椎を伸展。 片側が働くと頚椎と胸椎を同側に屈曲。 |
棘筋の作用
主な働きは、ほかの脊柱起立筋と同様に体幹を支えることです。
また、脊柱起立筋の一番内側の筋肉として、背筋を伸ばしたり横に倒したりするときや、体をひねるときに背骨の動きをサポートする働きもあります。
何らかの理由で働きが鈍くなると、背骨がうまく動かなくなって日常生活に支障が出ることもあることから、しっかりストレッチする必要があるといえます。
棘筋の側方屈曲動作を動画で簡単解説
【消音】タップして脊椎の側方屈曲動作を見る(#D35-1)
脊椎の側方屈曲動作では棘筋の他に、脊柱起立筋群である腸肋筋、最長筋、腰方形筋、外腹斜筋、内腹斜筋、大腰筋なども連動して側屈します。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
棘筋をストレッチするメリット
棘筋をストレッチするすると、脊柱起立筋の疲れを解消する、背骨の歪みを矯正するなどのメリットがあります。
メリット脊柱起立筋の疲れを解消する
棘筋のストレッチによって、脊柱起立筋の疲れを解消できるのも大きなメリットです。
長時間事務仕事やパソコン仕事などをしていると、脊柱起立筋が疲労してしまいます。
すると、体がだるくなったり肩や首などに違和感が出たりします。ひどい場合には、座っているのもつらくるほどです。
しかし、適切なストレッチすることで、脊柱起立筋に柔軟性が戻って血行がよくなり、疲労物質の排出を促します。背中全体が軽くなり、不快感もやわらぐことでしょう。
メリット背骨の歪みを矯正する
棘筋をストレッチすると、背骨の歪みを矯正する効果も期待できます。
棘筋が柔軟になると、背骨をまっすぐ伸ばしやすくなり、姿勢が改善できるのです。
反対に、固まった状態が続くと猫背になってしまい、背骨が曲がった状態が記憶されやすいので注意してください。
周囲から猫背だと指摘されたことがある、身体測定で身長が縮んでしまったという人は、積極的にストレッチを行いましょう。
背骨がゆがんでいると、将来年齢を重ねてから何かと大変なので今のうちに対応しておきましょう。
なお、猫背が改善すると、女性はバストアップ効果も期待できておすすめです。
メリット背中のインナーマッスルをほぐす
背中のインナーマッスルをほぐすことができるのも、見逃せないメリットです。
背中のインナーマッスルが固いと可動域が制限されて、ちょっとした動作でも腰などに思わぬ負担がかかってしまいます。
普段から姿勢が悪かったり、座ったまま作業したりすることが多い人は、特に注意が必要です。
たとえば、重たい荷物や子どもを抱きかかえたときに、腰に違和感を覚えるリスクが高まります。
さらに、腸助筋や最長筋といったそのほかの脊柱起立筋も同時に鍛えることができます。
背中のインナーマッスル全体をほぐせるので、しつこいこりが取れて柔軟性が高まります。
すると、身のこなしが優雅になって美しく見える効果も期待できるでしょう。
棘筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
側屈可動域が高まり、棘筋間が広がるメソッド
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#35)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右15秒×2セットずつ(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
脊柱起立筋群の中部、下部のストレッチメソッド
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#63)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント | |
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
棘筋(背中)の筋膜リリース!ローラーストレッチで背骨の弾力性を高める
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3570)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 5往復×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
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棘筋ストレッチのまとめ
棘筋をストレッチすることで、脊柱起立筋の疲れを解消したり気になる背骨の歪みをケアしたりすることができます。
特に長時間デスクワークをする人は、背中に疲労がたまりやすいので注意してください。
ストレッチにより柔軟性を取り戻すことができれば、背筋がシャンと伸びて生き生きとした印象になります。
また、背中のだるさや違和感がやわらいで、快適に過ごせるようになるので、こまめに実行してみてください。
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