【名称】多裂筋
【よみ】たれつきん
【英語名称】Multifidus
背中にある多裂筋(たれつきん)とは、姿勢を保つ役割などを持っている筋肉です。
今回は、効果的なストレッチ方法を詳しくご紹介します。
目次
多裂筋とは
多裂筋は、背中にある3種類の横突棘筋のうち中央に存在する筋肉です。
多裂筋の位置(起始停止)
多裂筋は、背中側の首から腰にかけて脊椎の両側に存在している深層筋のことです。
さらに細かく分類すると、腰多裂筋・胸多裂筋・頸多裂筋の3種類となります。
多裂筋の解剖図を動画で簡単解説
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いずれも、腰椎や胸椎の骨を一つずつつなぐように位置しているのが特徴です。
起始 | 仙骨後面、上戸腸骨棘、全腰椎乳様突起、副突起 胸椎横突起、頚椎4~7関節突起 |
停止 | 2~4椎骨上の棘突起に付着 |
神経 | 脊髄神経後枝 |
作用 | 脊椎の回旋、側屈、伸展 |
多裂筋の作用
背骨の動きをサポートし、姿勢を保つ役割を持っています。
たとえば、腰椎や胸椎といった大切な骨をしっかりつなぎ止め、安定させる働きがあります。
背骨同時をしっかりつなぎ止めているからこそ、後ろや横に背中を反らしてもバランスを維持できるのです。
半棘筋の頚・頭の伸展動作を動画で簡単解説
【消音】タップして頚・頭の伸展動作を見る(#D6)
頚・頭の伸展動作では、多裂筋の他に、僧帽筋、頭板状筋、頚板状筋、棘筋、横突間筋、腸肋筋、最長筋、頭斜筋、大後頭直筋、小後頭直筋、半棘筋、回旋筋なども連動して伸展します。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
多裂筋をストレッチするメリット
多裂筋をストレッチすると背中の疲労回復に効果があるだけでなく、インナーマッスルをほぐしたり背骨全体の柔軟性を上げることも可能です。
メリット首・背中・腰に続く脊柱起立筋の疲労を回復
多裂筋のストレッチをすると、脊柱起立筋の疲労回復につながるのが大きなメリットがあります。
脊柱起立筋は腸肋筋・最長筋・棘筋の3つがあり、いずれも首から腰にかけて背骨に沿って両側を走る筋肉です。
背骨の両側に位置する大きな筋肉だからこそ、常に大きな負担がかかりやすくて疲労しやすいともいえます。
たとえば、在宅勤務などで机に向かうことや、パソコンやスマホの画面を眺めることが多い人は、知らず知らずのうちに背中の筋肉が固まってしまっています。
しかし、ストレッチをしていけば、脊柱起立筋の疲労がやわらぐので、背中が軽くなるのを実感できます。
メリット背中のインナーマッスルをほぐす
多裂筋をストレッチすると、背中全体のインナーマッスルがほぐれていくことを実感できます。
インナーマッスルは、体の深い部分にあるので日常生活で意識しにくいといえます。
しかし、背骨を支えるのに重要な役割を持つことから、大きな負担がかかりやすいのは事実です。
そこでおすすめなのが、ストレッチで十分にほぐしてあげることです。
背中のインナーマッスルがほぐれると、背骨や肋骨の動きがよくなって疲労がたまりづらく、背中がだるい・重いといった悩みも改善できます。
また、ストレッチにより背中のインナーマッスルがほぐれると、女性らしい洋服が似合うしなやかな背中を手に入れることも可能です。
30代になると背中のラインが崩れやすいので、スタイルキープのためにもストレッチを活用してみてください。
メリット背骨全体の柔軟性が高まる
背骨全体の柔軟性が向上するのも見逃せません。
背骨は柔軟に動くことで、全身のバランスをコントロールする役割があります。
しかし、周囲の筋肉が硬くなっていると、うまく動かすことができず、腰やひざなどに思わぬ負担をかけてしまいます。
休憩で座った姿勢から立ち上がるのに苦労したり、買いもので少し歩いただけでつらくなってしまったりしがちなので注意してください。
しかし、ストレッチを背骨全体が動きやすくなれば、背骨の動きによって全身のバランスが整うので、腰やひざにかかる負担が軽くなり快調になります。
背中が硬く、背骨の動きが悪い人は、ストレッチを試してみる価値が大きいといえます。
また、趣味でテニスなど体をひねることが多いスポーツをする人にもおすすめです。
多裂筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
側屈で横の可動域を広げて背骨のしなやかさを作る
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#11)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右5回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
ひねりながら背中の深層部(インナーマッスル)をほぐして疲労改善
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#16)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 3呼吸ゆっくり×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
多裂筋(背中)の筋膜リリース!ローラーストレッチで背骨の弾力性を高める
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3570)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 5往復×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
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背中をほぐす筋膜リリース
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多裂筋ストレッチのまとめ
多裂筋をストレッチすることで、上下に位置する半棘筋と回旋筋も同時に柔軟性を増すことができます。
ストレッチで柔軟性を維持できれば、脊柱起立筋の疲労が解消でき、首から腰にかけて軽やかになります。
また、背中のインナーマッスルを鍛えられる、背中の柔軟性が高まるなどメリットがたくさんあるので、意識的にストレッチしてみてください。
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