【名称】内閉鎖筋
【よみ】ないへいさきん
【英語名称】obturatorius internus muscle
股関節の周辺には、大小さまざまな筋肉がありますが、その中でも力が強い筋肉として知られているのは内閉鎖筋です。
歩く時の方向転換や、体の向きを変えると言った動作をする時には必ず使われる筋肉で、日常生活においては使用頻度が多い筋肉の一つです。
目次
内閉鎖筋とは
内閉鎖筋とは、股関節を外向きに開く外旋動作を行う時に使う筋肉です。
梨状筋や上下双子筋、外閉鎖筋や大腿方形筋とともに深層外旋六筋を形成している筋肉群に属しています。
内閉鎖筋の位置(起始停止)
この筋肉は、深層筋です。
表皮ではなくて骨に近い部分に位置しているため、皮膚の上から指で筋肉の位置や動きを確認することはできません。
内閉鎖筋は大殿筋の内側にあり、閉鎖孔の周囲に位置する寛骨の内側から大転子の転子窩まで伸びています。
内閉鎖筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#82)
寛骨と転子窩の間には、下双子筋や小坐骨孔がありますが、この筋肉は下双子筋の間を通り、小坐骨孔を貫通し、そして骨盤の背面を回って大転子の転子窩に伸びているのが特徴です。
起始 | 寛骨(内面閉鎖膜) |
停止 | 大腿骨(転子窩) |
神経 | 仙骨神経叢 (L5-S2(S3)) |
作用 | 股関節の外旋 |
内閉鎖筋の作用
この筋肉は、股関節の位置にあり、足を外側に向けようとする外旋運動に大きく関わっています。
外旋運動は、意識して行う場合もあれば、体の向きを変えるなど、意識せずに行うこともあります。
そのため、日常生活においてはさまざまな動きに関与している筋肉と言えます。
内閉鎖筋の股関節の外旋動作を動画で簡単解説
【消音】タップして股関節の外旋動作を見る (#D46)
股関節の外旋動作では、内閉鎖筋の他に、大殿筋、中殿筋、梨状筋、外閉鎖筋、縫工筋なども連動して股関節の外旋動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
内閉鎖筋は深部にあり、腸骨大腿靭帯など他の筋肉と協力しながら骨頭を安定させる働きもしています。
それが下半身の安定につながりますし、体を動かす際には軸足の安定感にも貢献することとなります。
この筋肉は肩の関節に例えると、回旋運動をアシストする役割を持つ回旋筋腱板と同じような役割があります。
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では、さっそく大殿筋のストレッチを行ってみましょう!
内閉鎖筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
うつ伏せで外旋筋群のストレッチ
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#97)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
寝ながら外旋筋群を伸ばすストレッチ
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#98)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
座りながら外旋筋を伸ばすストレッチ
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#103)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
骨盤周辺やインナーマッスルを刺激する体操
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#44)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
バレエ式骨盤体操で外旋筋と股関節の可動域を広げる
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#1)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
内閉鎖筋のストレッチ効果
この筋肉をストレッチすることは、日常生活において体を動かしやすくなるというメリットが期待できます。
股関節の動きがスムーズになり、体の向きを変えやすくなるでしょう。
また、クラシックバレエなどをたしなむ人なら、なめらかで大きな動きができるようになります。
筋肉は、ストレッチしたり負荷をかけることによって強化できます。
この筋肉は深層筋ですが、ストレッチによって筋力強化が可能です。
筋力をアップしてポンプアップすると言った強化は難しいですが、ストレッチをする事で柔軟性を高めることができます。
股関節の外旋可動域が広がる
この筋肉をストレッチすることで、股関節の外旋可動域を広くできます。
可動域が広くなると、足の付け根の外旋運動がスムーズにできるようになるほか、ヨガやピラティスでもポージングが安定します。
この筋肉は、日常生活においてはほぼすべての動作に関与していると言っても過言ではありません。
そのため、ストレッチすることによって足回りの動きが軽快になり、動きやすくなるでしょう。
クラシックバレエのターンアウトが楽にできるようになる
クラシックバレエにおいては、ターンアウトなどの動作がより安定します。
ターンアウト以外でも、体の向きを変える動作をする際には、内閉鎖筋は軸足の動きをサポートする役割があります。
そのため、バレエ以外でもバランス感覚が大切な体操やアイススケート、ダンスなどの協議において大きなメリットが期待できます。
飛び出した大転子を引っ込める
この筋肉をストレッチすることは、股関節周辺の骨や筋肉のバランスを整える効果が期待できます。
姿勢が悪くなると大転子が飛び出しやすくなりますが、内閉鎖筋をストレッチすることによってそうしたトラブルを未然に防ぐことが可能です。
内閉鎖筋ほぐしのまとめ
内閉鎖筋は、股関節周辺にある深層筋の中では最も力強い筋肉です。
ストレッチすることによって股関節の柔軟性が高まり、日常生活においてもスポーツにおいても、下半身安定させ、体の向きや動きをよりスムーズにできる効果が期待できます。
また、朝にストレッチをすることも、健康的な一日を送ることができます。
朝にする効果や朝ストレッチメニューをまとめた記事がこちらになります。
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