外閉鎖筋(がいへいさきん)ストレッチ方法・起始停止・作用|深層外旋六筋

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北野 優旗

こんにちは、身体均整師&パーソナルトレーナーの北野です。
今回は 筋肉名称大全集外閉鎖筋についてご紹介します。

外閉鎖筋(がいへいさきん)機能解剖学図・起始停止・働き

外閉鎖筋(がいへいさきん)機能解剖学図・起始停止・働き

【名称】外閉鎖筋
【よみ】がいへいさきん
【英語名称】obturatorius externus muscle

《外閉鎖筋のストレッチ法と効果》股関節の骨盤と脚を結ぶ深層外旋六筋をほぐす

さっそくストレッチを始める

股関節の動きに関与する筋肉にはいろいろなものがありますが、外閉鎖筋もその一つです。
この筋肉は大殿筋よりも骨に近い部分にあり、下双子筋大腿方形筋に覆われているため、皮膚の上から指で触れて触診したり、動きを確認することが難しいという特徴があります。

外閉鎖筋とは

外閉鎖筋とは、内閉鎖筋梨状筋大腿方形筋双子筋と共に股関節の外旋にかかわる深層外旋六筋を構成している筋肉の一つです。
深層外旋六筋の中でも最も骨に近い深部にあるインナーマッスルで、他の深層外旋六筋に覆われています。

この深層外線六筋は、すべて股関節の外旋動作に関与するという共通点がありますが、外閉鎖筋は股関節の内転動作にもわずかながら作用しています。

外閉鎖筋の解剖図を動画で簡単解説

【消音】タップして動画を見る(#90)

外閉鎖筋の位置(起始停止)

外閉鎖筋は、閉鎖孔の内側にある骨縁の外側と閉鎖膜を始点とし、骨盤の前面から大転子の転子窩まで伸びている筋肉です。
その際には、小坐骨孔は通過しません。

この筋肉の起始部となる閉鎖膜は、恥骨と坐骨によって構成されています。
恥骨や坐骨、そして腸骨はどれも軟骨が契合している骨という特徴があり、成人になってから結合して一つの真骨となります。

その際には、坐骨と恥骨の間にわずかな環状の隙間が残ります。
これが閉鎖孔と呼ばれるものです。

閉鎖孔は外閉鎖筋の始点となっているほか、閉鎖神経も通っています。
そのため、この筋肉が筋力低下などで硬くなってしまうと、神経が影響を受けてトラブルを起こすリスクが懸念されます。

そうならないためには、普段から股関節を意識したストレッチをすると良いでしょう。
また、外閉鎖筋の停止部となる大転子の転子窩は、大腿骨にあります。
大腿骨は人体の中では最も長い骨として知られていて、股関節や寛骨、脛骨や膝関節を構成している骨です。

起始

寛骨外面の閉鎖孔縁および閉鎖膜

停止

大腿骨(転子窩)

神経

閉鎖神経 (L3,L4)

作用

股関節の外旋
参考書籍筋の起始停止・作用・神経・動脈・モーターポイントを参考にした「図説 筋の機能解剖

外閉鎖筋の作用

この筋肉は、深層外旋六筋の一つです。
他の回旋筋腱板と同じように、他の筋肉と相互作用して股関節の外旋動作をサポートする働きがあります。

また、補助的なサポートとなるものの、股関節の内転動作にも少し関与しています。
深層外旋六筋の中には、外旋動作だけではなくて別の動作をサポートしているものもあります。

この筋肉もその一つで、メインの作用は外旋動作への関与ですが、内転動作にも必要な筋肉です。

股関節の外旋動作は、日常生活においては歩いている時に方向転換をしたり、体の向きを変える際に行います。
本人が意識して行うこともあれば、無意識のうちに外旋動作をしていることもあり、日常生活の中では比較的よく使う筋肉と言えるでしょう。

外閉鎖筋の股関節の外旋動作を動画で簡単解説

【消音】タップして股関節の外旋動作を見る (#D46)

股関節の外旋動作では、外閉鎖筋の他に、大殿筋中殿筋梨状筋内閉鎖筋縫工筋なども連動して股関節の外旋動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body

また外閉鎖筋は、腸骨大腿靭帯をサポートすることによって、大腿骨頭を安定させるという働きも持っています。
体の向きを変える際には、軸足をシッカリ安定させることが必要となりますが、柔軟性、収縮性が保てることで軸足をより安定できます。

おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。

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では、さっそく外閉鎖筋のストレッチを行ってみましょう!

外閉鎖筋のストレッチのやり方

 動画で分かりやすくストレッチ方法を解説

内旋させて外閉鎖筋を伸ばすやり方

【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#97)

姿勢
  1. うつ伏せに寝る
方法
  1. 片方ずつ行う。
    伸ばす側の脚を膝から曲げ、同じ側の手で足首、または足の甲を掴む
  2. 手で足を外へ倒す(内旋させる)骨盤底筋群の外旋筋を伸ばす。
回数左右10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう)
ポイント
  • 左右の可動域のバランスを確認しながら行おう
    左右の可動域が同じくらいになるようにストレッチ時間を調整しても良い
効果
  • 股関節を内旋させることで外旋筋に張力がかかり、外旋可動域が広がる。
  • 左右のストレッチを行うことで、骨盤のバランスが整う。
  • 骨盤のインナーマッスルである骨盤底筋の収縮力が高まる
  • お尻の形を整える

当ストレッチ効果のある筋肉各種
内閉鎖筋,大殿筋,中殿筋,梨状筋,外閉鎖筋,縫工筋

骨盤底筋の内外閉鎖筋緊張を和らげるストレッチのやり方

【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#105)

姿勢
  1. 正座姿勢の位置から膝を左右に大きく広げて座る
方法
  1. 床に手をつきながら、前方に体を倒す
  2. 肘は伸ばして、床と胸を寄せるように伸ばす
  3. 力を抜きながら、上体をマットにし寄せるゆっくり息を吐きながら骨盤底筋を脱力させて伸ばす
  4. 深呼吸を行うことで、骨盤底筋群へ刺激が届く
回数15秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう)
ポイント
  • ゆっくり息を吐きながら、マットに上半身を寄せていく。
  • 極力脱力するが、肘は突っ張って曲がらないようにすることで骨盤底筋に張力が伝わりやすくなる。
効果
  • 骨盤底筋の弾力が作られる
  • 骨盤周辺の筋肉の血行促進で下半身の代謝アップ
  • 下半身ダイエット
  • 産後の痩せにくい骨盤ダイエット

当ストレッチ効果のある筋肉各種
骨盤底筋、梨状筋、双子筋、尾骨筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋

骨盤底筋収縮運動を良くするストレッチのやり方

【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#4)

姿勢
  1. 両膝立ち
  2. 左右の膝間隔を肩幅以上に広げる
方法
  1. お尻を後ろへ引く
  2. 骨盤底筋を意識しながら、前へ戻す
  3. これをゆっくり繰り返す
回数

10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう)

ポイント
  • ゆっくり呼吸をしながら行いましょう
  • 前後に動く可動域をできる限り大きくしましょう。
    後方に引くときに、骨盤底筋が伸び、前に戻すときに骨盤底筋が締まる。
  • 米国の泌尿器科医師のブルース・クロフォード氏によって開発された骨盤底筋エクササイズ!
効果
  • 骨盤底筋の収縮弛緩力が高まる
  • 骨盤の前後バランスが整う
  • 骨盤内の血行が促進される
  • 産後の骨盤底筋体操

当ストレッチ効果のある筋肉各種
骨盤底筋、梨状筋、双子筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋

骨盤底筋群の収縮力を高める体操のやり方

【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#44)

姿勢
  1. 仰向けに寝る
  2. 足裏を合わせながら股(両膝)を広げる
方法
  1. 足裏を合わせたまま、腰を上へ持ち上げる
  2. お尻のインナーマッスルを意識して、締めながら上げることで効果が上がる
回数

10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう)

ポイント
  • お尻の穴を締めるイメージで行うことで骨盤底筋群の外閉鎖筋や内閉鎖筋が意識しやすい
  • 腰を上げることで効果が得られるが、大きく反らし過ぎ(上げ過ぎた状態)にならないように注意しよう。
効果

当ストレッチ効果のある筋肉各種
骨盤底筋、梨状筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、中殿筋

外閉鎖筋のストレッチ効果

外閉鎖筋をストレッチすると、骨盤が安定してふらついたり躓いたりするアクシデントが起こりづらくなる効果が期待できます。
また、股関節の可動域が広くなることによって、スクワットなどの動きが楽になります。

骨盤を安定化させる

この筋肉をストレッチすると、骨盤を支えている腸骨大腿靭帯を安定することができます。
骨盤は上半身と下半身をつなぐ役割をしている骨で、人体においてはとても重要な役割があります。

骨盤を整える

内臓を正常な位置に維持する働きや、全身の血行を正常に維持する働き、そして上半身と下半身のバランスをとる働きもあります。
この骨盤がゆがんだりズレてしまうと、全身のバランスが悪くなってしまい、あらゆるトラブルが起こりかねません。

外閉鎖筋をストレッチすることによって骨盤を安定することができ、上半身から受ける負荷を適切に受け止めやすくなります。
骨盤が安定することによって下半身のブレが少なくなり、ふらついたり、転んだり、つまづくことが少なくなるでしょう。

股関節の動きを良くする

この筋肉をストレッチすることで、股関節の可動域を広げることができます。
可動域が広がることによって、これまでと同じ生活をしていても、一つ一つの動きが軽快で楽になるという効果が期待できます。

ヨガの股関節の柔軟性また、ヨガやピラティスなどのポージングや、スクワットなどの筋トレにおいては、股を開きやすくなるためにこれまでよりも楽にできるようになります。
開脚をしても、足をより広く開けるようになります。

骨盤と脚が安定するスポーツでは、体操やスケート、バレエなどは股関節の動きや内外旋の動きがとても重要となります。
こうしたスポーツをたしなんでいる人にとっては、外閉鎖筋をストレッチすることで大きなメリットが期待できそうです。

外閉鎖筋ストレッチのまとめ

外閉鎖筋は、深層外旋六筋を構成しているインナーマッスルの一つで、他の筋肉と比べて最も骨に近い深部にあるという特徴があります。

股関節の外旋動作を主にサポートしますが、その他にもわずかながら股関節の内転動作もサポートしていたり、骨盤を安定させる役割も持っています。

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北野 優旗

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北野 優旗

『QITANOカラダづくりラボ』運営 / 著書。1982年1月生。順天堂大学にてスポーツ健康学を学び、保健体育教員資格取得。中学・高校・大学では陸上競技で全国2位の実績。身体均整法を取得し、整体の実技、セルフケアトレーナーを取得。2007年 三豊市にきたの均整院を開業。2015年 美脚・骨盤エクササイズグッズ「スタイルアップレグール」を開発販売。当サイトはトレーナー、整体師としての経験を基にコンテンツ情報を配信しています。
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