【名称】腓腹筋
【よみ】ひふくきん
【英語名称】Gastrocnemius muscle
腓腹筋は、ふくらはぎに位置している大きな筋肉の一つです。
ふくらはぎに位置しているもう一つの大きな筋肉がヒラメ筋で、この二つはよく間違えられやすいものです。
この筋肉とヒラメ筋との違いは膝関節の屈曲動作ができるかどうかという点です。
それぞれ起始点は異なりますが、最終的には1本のアキレス腱として合流し、踵まで伸びているという点は共通しています。
目次
腓腹筋とは
腓腹筋とは、ふくらはぎのふくらみ部分を形成している筋肉で、下腿では最も大きな筋肉として知られています。
膝関節と足関節の両方をまたいでいる二関節筋のため、膝関節の動作と足関節の動作の両方に関与します。
腓腹筋の解剖図を動画で簡単解説
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ちなみにこの筋肉は、表皮に近い部分にある腓腹筋内側頭と外側頭、そして骨に近い部分に位置しているヒラメ筋の3つによって、下腿三頭筋群を形成しています。
腓腹筋の位置(起始停止)
この筋肉は、腓腹筋内側頭と腓腹筋外側頭という2つの筋肉から構成されています。
腓腹筋内側頭は大腿骨の内側にある上顆を起始点としていて、アキレス腱を形成しながら踵骨隆起を停止部としています。
腓腹筋外側頭は内側頭とは起始点が異なっていて、大腿骨の外側にある上顆が起始点となりますが、停止部は内側頭と同じでアキレス腱を形成した上で踵骨隆起までとなっています。
起始 | 内側頭:大腿骨内側顆の後面 外側頭:大腿骨外側顆の後面 |
停止 | アキレス腱を経て踵骨後部の踵骨隆起 |
神経 | 脛骨神経 |
作用 | 足関節の底屈、膝関節の屈曲 |
腓腹筋の作用
この筋肉は、下腿三頭筋の中では二関節筋に分類され、膝関節の屈曲動作に加え、足関節の底屈動作に関与します。
ちなみに、同じ下腿三頭筋の一つであるヒラメ筋は膝関節をまたいでいない単関節筋で、足関節の底屈動作にしかかかわりを持っていません。
腓腹筋の足首の底屈動作を動画で簡単解説
【消音】タップして足首の底屈動作を見る(#D54)
足首の底屈動作では、腓腹筋の他に、ヒラメ筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋なども連動して足首の底屈動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
この筋肉は、足が完全に伸びている状態における足関節の底屈動作をする際には、大きな役割を持っています。
一方、膝関節が曲がっている状態では、腓腹筋は緩んでいる状態のため、この状態で足関節の底屈動作をしても、大きく貢献はしません。
膝が曲がっている状態においては、膝関節の影響を受けていないヒラメ筋の方が貢献度は大きくなります。
腓腹筋の膝の屈曲動作を動画で簡単解説
【消音】タップして膝の屈曲動作を見る(#D49)
膝の屈曲動作では、腓腹筋の他に、ハムストリングス(半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋)薄筋、縫工筋、アキレス腱なども連動して膝の屈曲動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
日常生活においては、足を伸ばした状態でつま先立ちをする時に、この筋肉が大きく関わります。
スポーツにおいては、ジョギングやランニングのように走る種目や、ジャンプをするような種目だと、この筋肉をよく使うことになります。
北野 優旗
では、さっそく腓腹筋のストレッチを行ってみましょう!
腓腹筋のストレッチのやり方
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
ふくらはぎのむくみ解消法!膝を伸ばしたアキレス腱伸ばしで腓腹筋ヒラメ筋が伸びる
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膝を曲げない前屈ストレッチはふくらはぎまで伸びる
姿勢 |
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方法 |
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ヒラメ筋&腓腹筋の筋膜リリース!ふくらはぎをローラーストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1059)
姿勢 |
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回数 | 各脚前後10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
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腓腹筋のストレッチ効果
腓腹筋は、表皮に近い部分にある筋肉で、しかもサイズが大きいという特徴があります。
ふくらはぎのふくらみを形成している筋肉なので、皮膚の上から指で触診して、状態を確認することができます。
もしも触診した時に筋肉が硬くなっていたら、ストレッチをして柔軟な状態に戻してあげましょう。
筋肉が硬い状態のまま放置してしまうと、ふくらはぎ全体の動きがこわばってしまいますし、日常生活においても歩きづらくなったりして、快適さが損なわれてしまいます。
ふくらはぎの疲労回復
この筋肉をストレッチすることは、筋肉のコリをほぐして柔軟性を高める以外にも、血行を促進して代謝をアップできる効果が期待できます。
さらに、筋肉がほぐれて血行が促進されると、体内の疲労物質など老廃物を排出する役割を持っているリンパの流れも活性化されます。
下半身の中でも足先に近い部分にあるふくらはぎは特に、疲労物質が滞りやすい場所です。
そのため日常的なストレッチをする事で、疲労物質を体内に溜めこまない体質作りができます。
ふくらはぎからアキレス腱の柔軟性がアップ
この筋肉をストレッチして柔軟性を高めることは、筋肉が形成しているアキレス腱の柔軟性アップにもつながります。
人間が歩いたり走ったりする際に欠かすことができないアキレス腱は、硬くなってしまうと怪我の原因となりやすいため、注意しなければいけません。
この筋肉に特化したストレッチではなく、ふくらはぎ全体の柔軟性を高めるためのストレッチを行うことで、筋肉だけではなくてアキレス腱の柔軟性も高まり、怪我を未然に防ぐ効果も期待できるでしょう。
ふくらはぎのむくみ解消で引き締まる
この筋肉は大きなサイズをしているため、普段からストレッチなどで柔軟性を維持しておかないと、疲れやすくて凝りやすいという特徴があります。
筋肉が凝ると、その部分の血行が悪って老廃物や疲労物質が滞りやすくなってしまいますし、ふくらはぎは体内の過剰な水分が溜まりやすい部分でもあるので、むくみが起こりやすくなります。
普段からストレッチすることによって血行とリンパの流れを促進し、むくみを引き起こす原因を解消できます。
腓腹筋ストレッチのまとめ
腓腹筋は、ふくらはぎのふくらみを形成している筋肉で、表皮に近い部分に位置しているため、触診ができます。
ヒラメ筋と共に筋肉の下部でアキレス腱を作っているのが特徴で、この筋肉をストレッチで柔軟性を高めることは、アキレス腱の柔軟性アップにもつながります。
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