【名称】長母趾屈筋
【よみ】ちょうぼしくっきん
【英語名称】Flexor hallucis longus muscle
足首や母趾の動きと大きな関係を持つ長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)は、ウォーキングやジョギングをする人にとってはとても重要な筋肉で、足腰が強いかどうか、特に足首の強さは長母趾屈筋の強さによって決まると言っても過言ではありません。
長母趾屈筋を普段からストレッチして鍛えることは、どのようなメリットや効果があるのでしょうか。
目次
長母趾屈筋とは
筋肉には、骨に近い部分に位置するインナーマッスルと、表皮に近い部分に位置するアウターマッスルとがあります。
長母趾屈筋は、ヒラメ筋に覆われていて骨に近い部分にあるインナーマッスルの筋肉です。
足首を動かす際や母趾を曲げる時などには大きな役割を持っていて、普段の生活の中で簡単にストレッチができる筋肉としても知られています。
下腿の背面には長母趾屈筋以外にもいくつかの筋肉があります。
その中でも最も大きな重量を閉めるのは後脛骨筋で全体の50%を占め、次に長母趾屈筋が全体の31%を占めています。
占める重量比が大きくなると、体全体のバランスをとる際にも大きな役割を果たすということが分かります。
起始 | 腓骨の後面の下方2/3、骨間膜および下腿後筋間中隔 |
停止 | 母指の末節骨底 |
神経 | 脛骨神経 |
作用 | 母趾IP関節の屈曲 |
長母趾屈筋の位置(起始停止)
長母趾屈筋は、腓骨の後ろ側で下腿骨間膜の下ぐらいから始まっていて、足の親指の先端まで伸びています。
筋肉の停止位置が母趾の末節骨底なので、長趾屈筋の動きに影響を受けることなく、足の親指、つまり母趾を動かすことができます。
長母趾屈筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#109)
長母趾屈筋の作用
長母趾屈筋は、体全体のバランスを取る際に大きく貢献している筋肉です。
立った状態でバランスをとる際だけではなく、ウォーキングやジョギング、強いてはバランスを取ることが難しいスキーやスノーボード、サーフィンなどのスポーツにおいても、長母趾屈筋をストレッチなどで鍛えることによって、バランス感が向上します。
長母趾屈筋の趾の屈曲動作を動画で簡単解説
【消音】タップして趾の屈曲動作を見る (#D57)
趾の屈曲動作では、長母趾屈筋の他に、短母趾屈筋、虫様筋、長趾屈筋、短趾屈筋、少趾外転筋、足底方形筋、背側骨間筋、足底骨間筋なども連動して趾の屈曲動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
北野 優旗
では、さっそく長母趾屈筋のストレッチを行ってみましょう!
長母趾屈筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
足の親指から足裏の土踏まず(アーチ)をほぐす長母趾屈筋ストレッチ
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3394)
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ポイント |
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長母趾屈筋のストレッチ効果
長母趾屈筋を日常的にストレッチで鍛えておくことは、たくさんのメリットや効果があります。どのようなものがあるのでしょうか。
効果地面をとらえる安定性が高まる
長母趾屈筋を鍛えることによって、体のバランス感覚が高まります。
もともと転びやすい人は、この筋肉を鍛えることによって転びにくくなりますし、転倒が原因の怪我なども予防することにつながります。
効果アスリートのパフォーマンスが向上
体の安定性を高めることは、アスリートにとってはパフォーマンスの向上というメリットが期待できます。
バランス感覚が大切な体操やスキー・スノーボード、サーフィン、アイススケートなどは、パフォーマンスの向上が成績の向上にもつながる可能性が期待できます。
効果足骨トラブルの予防
体のバランスが悪いと、足の骨に過度の負担がかかり、骨の変形といったトラブルを引き起こすリスクが高くなります。
長母趾屈筋をストレッチすることによって、そうした骨のトラブルを未然に予防することができるでしょう。
効果姿勢が良くなる
長母趾屈筋をストレッチすることによって、立っている時や動いている時の体のバランスが良くなります。
歩行する際には姿勢が良くなるといった効果も期待でき、日常生活の中で姿勢が良くなるというメリットがあります。
姿勢が良くなると、見た目の雰囲気がガラリと変わりますし、自信を持っているように自分をアピールできるという効果もあります。
効果ダイエット効果
長母趾屈筋をストレッチすることで、筋肉の可動域を広くする効果があります。
結果として、同じ動作でも筋肉の動きをハードにでき、ダイエット効果につながります。
長母趾屈筋ストレッチのまとめ
長母趾屈筋は、全身の体重による負担を受けやすい筋肉で、体のバランスをとる役割りを持っています。
毎日の生活の中でストレッチすることで鍛えることができ、全身のバランスや姿勢が良くなり、転倒による怪我の防止にもつながります。
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