
長趾伸筋(ちょうししんきん)機能解剖学図・起始停止・働き
膝よりも下の頚部から足関節にかけて伸びている長趾伸筋は、親指以外の足指をそらした時に大きく関与する筋肉です。
細く長い筋肉で、サイズはそれほど小さくありません。
しかし前脛骨筋や長母指伸筋などに覆われているインナーマッスルで、骨に近い深部にあるのが特徴です。
目次
長趾伸筋とは
長趾伸筋とは、ひざ下の下腿前面にある筋肉で、ひざ下から足関節にかけて伸びています。
長母指伸筋や前脛骨筋とともに、足関節の背屈筋群を形成しています。
筋肉の下の部分が枝分かれているのが特徴で、下部の一部は第三腓骨筋となります。
なお、この筋肉は骨に近い深部にあって他の筋肉に覆われているため、触診することはできません。
長趾伸筋の解剖図を動画で簡単解説
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長趾伸筋の位置(起始停止)
長趾伸筋は、脛骨の外側顆、腓骨前面や下腿骨間膜あたりを起始部とし、親指以外の足指4本、第2から第5趾の中節骨から末節骨の背側面にかけて伸びています。
起始 | 脛骨の外側顆、腓骨頭、腓骨の前面上部2/3 |
停止 | 第2 – 5趾の中節骨・末節骨の背側面 |
神経 | 深腓骨神経 |
作用 | 第2~5趾の伸展、足関節の背屈、足の外反 |
長趾伸筋の作用
長趾伸筋の足首の背屈動作を動画で簡単解説
【消音】タップして足首の背屈動作を見る(#D53)
足首の背屈動作では、長趾伸筋の他に、前脛骨筋、長母趾伸筋なども連動して足首の背屈動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
この筋肉は、つま先を持ち上げるような、趾をそらす動作をする際に貢献します。
日常生活において歩いたり走っている際には、足先が道路にぶつかって躓かないように、無意識のうちに趾をそらしています。
この筋力が低下してしまうと、趾をそらす力が弱まるため、何もない所でも躓いたり転びやすくなってしまいます。
またこの筋肉は、足先をそらして歩く「かかと歩き」をする際には大きく貢献します。
日常生活の中ではよく使う筋肉ですし、スポーツにおいてもほぼすべての種目で使う筋肉です。
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では、さっそく長趾伸筋のストレッチを行ってみましょう!
長趾伸筋のストレッチのやり方
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
足首からスネ(長趾伸筋)を座りながら伸ばす方法
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姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右30秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
椅子に座りながら足首ストレッチ!長趾伸筋から足の甲を伸ばす方法
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姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右30秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
正座姿勢から長趾伸筋を伸ばす方法
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姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10秒×2セットずつ(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
立ちながら足指先から長趾伸筋を伸ばす方法
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姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10秒×2セットずつ(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
長趾伸筋のストレッチ効果
長趾伸筋のストレッチは、歩く際にかかとを意識して持ち上げるだけでも、柔軟性を高める効果が期待できます。
筋トレのように負荷をかけてトレーニングすることもできますが、インナーマッスルなどで負荷をかけてトレーニングをしても、サイズが大きくなって足が太くなってしまう心配はありません。
足の背屈と底屈動作がしやすくなる
この筋肉をストレッチすると、趾の背屈と底屈動作が楽になります。

背屈と底屈動作
この筋肉が関与しているのは趾の親指以外の4本ですが、この筋肉だけを単体でストレッチすることはできないため、趾から足首、そして膝にかけての筋肉を全体的にバランスよく鍛えるのが良いでしょう。
歩行時に軽く歩ける
長趾伸筋をストレッチすることで、足のつま先を持ち上げる力が高まり、歩く際には足が地面に触れにくくなります。
そうすると、何もない所で躓いたり転んだリというトラブルが起こりづらくなるでしょう。
長趾伸筋ストレッチのまとめ
親指以外の趾4本を持ち上げる動作に貢献している長趾伸筋は、頚部から足首にかけて伸びているインナーマッスルです。
ストレッチで柔軟性を高めると、足の指をそらせやすくなり、転んだりつまづくというトラブルが起こりづらくなります。
また、朝にストレッチをすることも、健康的な一日を送ることができます。
朝にする効果や朝ストレッチメニューをまとめた記事がこちらになります。
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