【名称】長内転筋
【よみ】ちょうないてんきん
【英語名称】adductor longus muscle
長内転筋は、股関節の屈曲と内転に作用する筋肉で、内転筋群に属しています。
内転筋群はこの筋肉以外にも、大内転筋や短内転筋、また薄筋や恥骨筋などがあり、それぞれの相互作用によって股関節の動きをサポートします。
その中には、内転という動きのみをサポートする筋肉もありますが、長内転筋は股関節の内転だけではなく屈曲の動作の際にも作用するのが特徴です。
屈曲の動作に関与していることから、屈曲筋群の一つにも分類されます。
目次
長内転筋とは
長内転筋とは、内転筋群に属する筋肉の一つで、大腿の内側にあります。
内転筋群に属する筋肉は、それぞれ異なる特徴がありますが、長内転筋は大腿の内転だけではなくて外旋に関しても若干の役割がある他、屈曲動作の際にも使われるという特徴があります。
例えば、足を前後に振り上げたり内転するという動作は、誰でも日常生活の中で行うことがあるでしょう。
しかし、意識して足の内側をストレッチしているという人はそれほど多くはありません。
長内転筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#88)
そのため、ライフスタイルによっては筋力が低下しやすい部位と言えます。筋力が低下してしまうと、O脚になりやすいので注意しましょう。
また、筋力低下によって血行が悪くなると、太りやすくなったりセルライトが付きやすくてなり、見た目の印象が悪くなってしまいます。
長内転筋の位置(起始停止)
この筋肉は、恥骨結節の下方にある恥骨上肢から始まって、大腿骨粗線内側唇まで伸びています。
恥骨筋の下側を通るインナーマッスルで、大内転筋のすぐ全部に位置しています。
他の内転筋と比べると筋肉の大きさは大きく、内転力もあります。
支配している神経は閉鎖神経群で、長内転筋以外にも大内転筋や薄筋、そして短内転筋などが閉鎖神経群を支配しています。
起始 | 恥骨前面で恥骨稜のすぐ下 |
停止 | 大腿骨中央後面 |
神経 | 股関節の内転、股関節の屈曲の補助 |
作用 | 閉鎖神経 |
長内転筋の作用
この筋肉は、主に大腿の内転運動に関与しています。他の内転筋群と比べると、この筋肉は起始部が骨盤の前面についているのが特徴です。
それによって、股関節を屈曲する際にも作用しますし、外旋作用の際にも若干ですが作用するという特徴があります。
この筋肉はまた、骨盤を横方向に安定させる働きがあります。筋力が低下すると、骨盤の安定が崩れてバランスが悪くなってしまいます。
その結果、ふらつきやすくなったり、躓きやすくなったり、また転びやすくなるなどのトラブルが起こりやすくなるので注意しましょう。
こうしたトラブルを未然に防ぐためには、普段から長内転筋を意識したストレッチを行うのがおすすめです。
北野 優旗
では、さっそく長内転筋のストレッチを行ってみましょう!
長内転筋のストレッチのやり方
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
足パカ体操で内もも伸ばし
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姿勢 |
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方法 |
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回数 | 約10秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
片脚ずつじっくりと内転筋群ストレッチ
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#109)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右15回×2セットずつ(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
ダイレクトに内転筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#53)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
開脚ストレッチで内転筋とハムストリングスを伸ばして股関節を広げる!
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3119)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 前20秒左右20秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
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股関節を前後に開脚して内ももストレッチでほぐす
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_2084)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
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長内転筋の筋膜リリース!太ももの内側をローラーストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1071)
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
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長内転筋のストレッチ効果
長内転筋をストレッチすると、股関節の可動域が広くなり、足を動かす動作がこれまでよりもスムーズになります。
また、可動域が広がることによって、これまでと同じ動作をしていても動きが大きくなり、血行や代謝が良くなることで痩せやすい体質づくりができます。
また、年齢によって筋力低下しやすい部分の長内転筋をストレッチすると、太腿の内側を引き締める効果があり、下半身の見た目をスッキリすることも可能です。
股関節がほぐれ開脚可動域が広がる
この筋肉は深層筋なので、一つの筋肉だけを単体でストレッチすることはできません。
この筋肉を意識したストレッチをすると、股関節の動きに関与するたくさんの筋肉のコリをほぐし、柔軟性を高める効果が期待できます。
それによって股関節の可動域が広がり、開脚をすればこれまでよりも足を開きやすくなるでしょう。
その他には、可動域が広がることによって骨や靭帯を正常な位置に維持しやすくなり、骨盤周辺の安定感が高まります。
その結果、体がブレにくくなり、躓いたり転んだりすることが少なくなります。
内ももの血行促進で太ももがスッキリする
太腿の筋肉は、長内転筋だけではなく普段の生活においてはそれほど頻繁に使う部位ではありません。
そのため、ライフスタイルによっては筋力低下して硬くなってしまうことがあります。
この筋肉を含めた大腿部の筋肉をストレッチすると、筋肉のコリがほぐれて血行が良くなります。
血行が良くなることによって代謝も良くなり、セルライトなどの老廃物や水分を作りにくい体質へと近づけます。
また、筋肉をストレッチすることによって引き締め効果があるので、たるみがちな太腿をスッキリ見せることもできるでしょう。
長内転筋ストレッチのまとめ
長内転筋は、股関節の内転に大きな関係があるインナーマッスルの一つですが、前部についているため、足の屈曲や外旋動作においても、役割りを持っています。
普段の生活でしっかりストレッチできる人は少ないので、できるだけ意識したストレッチをする事で、脚痩せ効果や可動域アップなどの効果を実感できます。
また、内転筋を引き締めて内ももを痩せたいと思う方にお勧めの記事です。
足パカエクササイズをやって、なかなか痩せないと思う人は、足パカのやり方が間違っているのかもしれません。
正しい足パカを知って、6種目の足パカプログラムを取り入れることをお勧めします。
また、内転筋の鍛え方や内ももを細くしたいと思う方は、こちらの記事も参考に読んでみてください。
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