ベントオーバーダンベルロウ
Bent over dumbbell row
【概要】 | |
別名 ベントオーバートゥーアーム ダンベル ロウ(Bent-Over Two-Arm Dumbbell Row) | |
ターゲット 僧帽筋、広背筋、菱形筋、三角筋後部、大円筋、小円筋、棘下筋 | |
レベル 中級から上級 | |
必要器具
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基本的な方法と正しいフォーム・効果的なやり方のコツ・安全と注意事項・応用編(他の方法・初心者・女性でもできる方法)について詳しく解説していきます。
SNSやブログ等で紹介してもらえるとうれしいです。
基本的な方法
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ベントオーバーロウは、ウエイト器具を使って背中の筋肉を鍛えるトレーニングです。
やり方によって、鍛えられる筋肉が変わったり、効果の出方にも違いが見えてきたります。
きちんと正しいフォームと動作を確認して、無理のないトレーニングをしましょう。
スタートポジション
足は肩幅くらいの広さで開いておき、しっかりとウエイトを支えられるように、かかとに力を入れるイメージを持ちます。
その状態で、ダンベルを握ります。
そして、お尻を後方へ引く、もしくは突き出すような形を取って、骨盤を前傾させ、上半身を45度程度前に倒します。
腰や背中が丸く丸まらないように姿勢に注意しましょう。
膝がつま先より前に出ないことも重要なポイントです。
この状態になると、ダンベルを持っても安定するはずですので、フラフラしないかを確認しましょう。
動作手順
- 上記スタートポジションの姿勢を維持して、肘を上げて、肩甲骨を寄せるイメージで、ダンベルを持ち上げます。
- その同じ動線を描くように、ゆっくりとダンベルを戻して下ろします。
- これを繰り返します。
さらにダンベルを下ろしたり上げたりする肩甲骨周辺の関節の可動域の広さによって筋肥大効果を高めることもできます。
呼吸
ダンベルを引き寄せる時に息を吐き、下げる時に息を吸うようにします。
腕の動きにシンクロさせるように、ゆっくりと呼吸をするのがポイントとなります。
姿勢をキープすることに注意をしながら、呼吸に気を付けてテンポを保ちましょう。
回数・セット数・重量
目的や筋肉の付き具合によって、回数を変えていくことができます。
初期の段階では筋力アップを狙いますので、1回~6回程度の少ない回数で、ダンベルの重さを確認しましょう。
自分ができる範囲を1セットとし、これを3セット繰り返します。
慣れてきて、筋肉を太くしたいという時は、6回から12回くらいを1セットにして、3セット行います。
持久力をアップさせるための目的であれば、多少軽めのダンベルで15回以上をセットにして、3セットを繰り返します。
最初は週に1回を目安として、だんだん回数を増やし、上級者は週3回にすることができます。
慣れてきたら、「総負荷量」で筋肥大を目指しましょう。
ちなみにですが、私の場合ですとベントオーバーロウ ダンベルは、以下のような総負荷量の回数でセットを組んでいます。
中級者以上の参考「総負荷量」 (回数・重量・セット数) | |
1セット目 | 12RM |
2セット目 | 9RM |
3セット目 | 6RM |
4セット目 | 3RM |
5セット目 | 6RM |
6セット目 | 18RM |
※「RM」とはRepetition Maximum(最大反復回数)の略語。
ある一定の重さに対し、何回反復できるかにより、自分の限界となる運動強度を判断する方法。
また、セット間のインターバル休憩時間については、こちらの記事も参考にしてください。
ベントオーバーロウのコツ
ベントオーバーロウはちょっとしたやり方の違いで、狙う筋肉が変わったり、やりやすさが違ったりします。
コツをつかんで、上手にトレーニングをしましょう。
コツ①左右の腕幅
腕の幅を変えることで、鍛えられる筋肉を変えられます。
脇を締めて、肩幅よりも狭くして持ち上げると、広背筋の中でも、下の方の部位に効くようになります。
一方で、脇を少し開き、肩幅よりも広くして鍛えると、僧帽筋や三角筋の後ろ側に強く効くようになります。
鍛えたい筋肉に合わせて調整しましょう。
コツ②ダンベルの握り方
グリップする時の持ち方も試してみると良いです。
ダンベルを持つのが基本となりますが、ダンベルが縦になるように握ることで、広背筋の動きがより分かりやすくなります。
意識を集中できますし、効果も出やすくなります。
それぞれでやりやすさが違いますので、両方を試して、自分に合ったグリップをすると良いでしょう。
効果と発達する筋肉部位
ベントオーバーロウは、効果的に複数の筋肉を鍛えられるのがメリットです。
上記のように、やり方によって異なる筋肉を狙えるという良さもあります。
自分はどこを鍛えたいのかを決めて、それに合ったやり方を採るのがおすすめです。
肥大化部位僧帽筋・菱形筋・三角筋後部が発達
ベントオーバーロウをすることで鍛えられる筋肉としては、主に広背筋、僧帽筋があります。
肩の大きな筋肉で効果の実感がしやすいです。
また、肩回りの複雑な筋肉群の一つである菱形筋や、肩を支える三角筋の後部、肩のインナーマッスルである棘下筋、大円筋、小円筋を鍛えられます。
広背筋の機能について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考に読んでみてください。
効果①背中の溝を作る
豊かな背中を作るために、これらの筋肉を鍛えるのはとても重要です。
がっしりとした後ろ姿を手に入れることができ、トレーニングをして、変化を早い段階で感じられます。
また背骨に沿った起立筋の溝をくっきり作るトレーニングとしても最適です。
大きくして、立体的な背中を目指す方には効果を発揮します。
効果②逆三角形の背中を作る
特に、僧帽筋は上半身の中でも大きな筋肉ですので、脂肪燃焼効果を高めるのに役立ちます。
より引き締まったボディーを持つのに効果的なわけです。
また、広背筋や三角筋後部、大円筋、小円筋を鍛えることで逆三角形の背中を作ることができます。
男性であれば、背中が逆三角形の盛り上がりがかっこいいですよね。
逆三角形を作る筋トレとしてとても効果的なトレーニング手法です。
応用編
背中の筋肉を鍛える方法は他にもあります。
ベントオーバーロウ ダンベルを応用したやり方もご紹介します。
また、重量負荷を工夫すれば女性や初心者で筋力がない方でも背中の鍛えることができます。
応用①ワンハンドローイング(広背筋)
ベントオーバーロウと同様に広背筋、僧帽筋、菱形筋、棘下筋、大円筋、小円筋などを鍛えられる効果があります。
特徴は、片手でダンベルを引くため、可動域が広く使えます。
ただし、初心者は反動をつけたり、姿勢が崩れやすいので注意しましょう。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット (初心者向け) |
ポイント |
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効果 |
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応用②インクラインベンチ ダンベルベントオーバーローイング(広背筋)
ベントオーバーロウやワンハンドローイングでどうしても反動をつけてしまう方向けのトレーニング方法です。
効果はベントオーバーロウなどと同等です。
可変式のインクラインベンチが必要なトレーニングです。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット (初心者向け) |
ポイント |
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効果 |
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応用③ベントオーバーロウ バーベル編(広背筋)
ベントオーバーロウと同様な効果でバーベルを用いて行うこともできます。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット (初心者向け) |
ポイント |
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効果 |
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応用④Tバーロー(広背筋、上腕二頭筋)
バーベルを用いた背中を鍛える筋トレです。
Tローバーは脇を広げる調整が難しいため、広背筋をメインで鍛えるのに最適な種目です。
また、ベントオーバーロウ以上に上腕二頭筋にも作用します。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット (初心者向け) |
ポイント |
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効果 |
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応用⑤ダンベルの重さを調節すれば初心者や女性でも可能
ベントオーバーロウは男性が行う筋トレのイメージが強いですが、ダンベルの重さを調節することで、女性や筋トレ初心者の方でも十分行えます。
女性にとってもベントオーバーロウは、背中の余分な贅肉を落とすダイエット種目になります。
無理しない重さから始めてみて、まずは、上記に説明したフォームに気を付けて行いましょう。
そして筋力が上がるにつれて、高重量へチャレンジしていきましょう。
おすすめの器具
ベントオーバーロウを行うにあたって以下の器具が必要です。
その中でも私が使ってよかったと実感している器具を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ベントオーバーロウで必要な器具 | |
ダンベル
ダンベルは、重さが固定式のダンベルと可変式ダンベルがあります。
私が使用しているのは、可変式ダンベルです。
ベントオーバーロウは、ダンベルベンチプレスより軽い重量で筋トレすることになります。
また部位や方法によって重さが変わり、複数の重さが必要になります。
上記で説明した「総負荷量」トレーニングにおいても重量負荷の増減は欠かせません。
そこで便利なのが可変式ダンベルです。
可変式のダンベルは簡単に重さを調節でき、複数のダンベルを置く必要がないので省スペース・省コストです。
自宅ジムをする方にはおすすめのダンベル器具です。
可変式ダンベルのおすすめも下の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
グリップグローブ
器具を使う際に、グローブの着用を推奨しています。
グリップグローブは器具との滑りを防止してくれるため、安全に筋トレに励むことができます。
また、グリップ力が高いグローブをつけることで、余分な握力を使わず、狙った筋肉へトレーニングすることができます。
そして、何より手の平を守ってくれます。
グリップグローブを使わずに、筋トレや鉄棒などを行っていると、マメが出来たり、指や手の平の皮が硬くなってしまいます。
安全性と機能性を考えてグリップグローブを使用した筋トレをおすすめします。
お手頃で丈夫なグリップグローブのおすすめも紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
インクラインベンチ
ベンチ台も可変式ベンチ台が便利です。
ベンチ台の角度が調節できる方が汎用性があり、さまざまなトレーニングに活かすことができます。
上記で解説したインクラインベンチ ダンベルベントオーバーローイングなどの種目で背中を鍛えることができます。
正しいフォームでベントオーバーロウができるので初心者の方でも安心して筋トレをサポートしてくれます。
インクラインダンベルフライ・デクラインベンチプレスのような傾斜をつけて、大胸筋の上部・中部・下部をポイントに分けて鍛えることができます。
自宅ジムをする方には下へ傾斜ができるインクラインベンチは、必須ですね。
インクラインベンチのおすすめは下記の記事で紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。
トレーニング後のケア
トレーニング後のストレッチケアも大切です。
疲労を残さないことが、長く続けられる秘訣です。
マッサージとストレッチの順番ですが、
基本的にマッサージを行ってから、ストレッチをした方が筋肉はほぐれます。
急に筋トレで縮んだ筋肉を伸ばすより、一旦、手でマッサージをしたり、フォームローラーを利用してほぐしてから、ゆっくりストレッチで伸ばしていきましょう。
今回ご紹介したトレーニングは、主に【背中】の筋肉です。
ダンベルベントオーバーロウをした後の背中をしっかりケアしておきましょう。
胸のケア①背中の筋膜リリース!ローラーストレッチで背中ほぐし
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3570)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 5往復×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
背中のケア②背中の僧帽筋を伸ばすストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#38)
姿勢 |
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方法 | |
回数 | 30秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
胸のケア③肩入れストレッチで背中を伸ばす
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#16)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 3呼吸ゆっくり×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
安全と注意事項
ウエイト器具を使うということもあり、注意しないと、体へのダメージを与えるリスクがあります。
以下の注意点を理解した上で鍛えるようにしましょう。
次の安全と注意事項は、ダンベルを使ったベントオーバーロウを正しく行い、怪我のリスクを減らすのに役立ちます。
- 必ず軽い重量から始めるようにします。目安としては女性なら10kg、男性なら30kgといったところでしょう。一度試しに持ってみて、重いなと感じるようなら、一段重量を下げて始めます。オーバーワークにならないように、最初はちょっと軽いかも、という程度からスタートした方が安全です。
- 猫背もしくは反り腰にならないように、姿勢には気を付けましょう。背中や腰にダメージを与えることもありますので、鏡を見たり、トレーナーにチェックしてもらったりして、正しいフォームを意識して行いましょう。
- 反動をつけて持ち上げないように気を付けましょう。
- 膝がつま先より前に出ないように行いましょう。
- 動きを制御し、上に上げた際にダンベルをカチンと叩かないようにしてください。ゆっくりと集中してエクササイズを行います。
- ベントオーバーロウ 中に痛みや不快感を感じる場合は、運動を中止してください。
- 汗などで滑らないように、グリップを使用するのがおすすめです。
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