筋トレのインターバル休憩時間は2分以上が効果アリ(研究論文を考察)

北野 優旗北野 優旗

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筋トレをしていて、セット間のインターバル休憩時間について疑問に思ったことはないでしょうか?

セット間を30秒に短くしてみると、同じ重さでも回数をこなせなかったり、
セット間を長く3分あけると、回復するのは良いが、同じ回数と重量で効いているか不安に思ったりします。

筋トレのインターバル休憩時間に不安

セット間のインターバル休憩時間を気にしない方もいますが、意外に「何分間の休憩を挟むか」が筋肥大の効果に大きく関係してきます。

そこで、今回の記事では、筋トレのセット間の休憩時間をどのくらい空ければ効果が期待できるのか科学的根拠を元に解説していきます。

セット間の休憩時間がトレーニングによる筋肥大や筋力アップに影響を与えることは、近年のスポーツ科学での様々な研究報告において、一致した見解となっています。

\ こんな方におすすめ記事 /
  •  正しいセット間隔を知りたい
  • 筋トレの効果を効率よく出したい

インターバル休憩時間と成長ホルモンの分泌

インターバル休憩時間と成長ホルモンの分泌

スポーツ科学の分野では、短時間休憩派(1分間)と長時間派(3~5分)に分かれ、長く議論されてきました。
短時間派は、1分程度の休憩時間が「成長ホルモンの分泌の増加」が影響して、最も筋肥大の効果をアップさせると考えていました。

しかし、現代の研究報告によると「成長ホルモンの増加は、筋タンパク質の合成作用や筋肥大に寄与しない」ことが分かってきました。

2012年 マクマスター大学による論文報告

2012年に報告されたマクマスター大学のDaniel W.D. West氏らによる研究報告論文に以下のように記されています。

Resistance exercise order does not determine postexercise delivery of testosterone, growth hormone, and IGF-1 to skeletal muscle
(翻訳)運動後のテストステロン、成長ホルモン、IGF-1の骨格筋への供給を決定しない

2012年12月6日
Daniel W.D. West, Lisa M. Cotie, Cameron J. Mitchell, Tyler A. Churchward-Venne, Maureen J. MacDonald, and Stuart M. Phillips

筋肥大に関係しているとされる様々な因子について検証した内容の論文で、もう少し分かりやすく説明すると、

被験者が12週間の腕や脚のトレーニングを行った結果、約20%の筋肉量の増加を認めました。
この筋肉量の増加に対する成長ホルモン、テストステロン、インスリン様成長因子(IGF-1)などの影響を調べたところ、これらと筋肥大には優位な関連が見られなかったのです。

2013年 マクマスター大学による論文報告

また翌年の2013年、同じマクマスター大学のCameron J. Mitchell氏らは上記の論文報告を改めて検証し、同様の結果を報告しています。

Muscular and Systemic Correlates of Resistance Training-Induced Muscle Hypertrophy
トレーニングによる筋肥大の筋肉および全身への影響

【結論】
Post-exercise increases in circulating hormones are not related to hypertrophy following training.
(翻訳)運動後の循環ホルモンの増加は、トレーニング後の筋肥大とは関係ない。

運動後の循環ホルモンの増加は、トレーニング後の筋肥大とは関係ない。

引用:https://journals.plos.org

 

2013年10月9日
Cameron J. Mitchell,Tyler A. Churchward-Venne,Leeann Bellamy,Gianni Parise,Steven K. Baker,Stuart M. Phillips

結果から「トレーニングによる一時的な成長ホルモンなどの増加は、筋タンパク質の合成や筋肥大に寄与しない」と結論付けています。
筋肥大は運動単位の十分な動員によって活性化された細胞内機構が、筋タンパク質の合成作用を促進させることによって生じるのです。

つまり、休憩インターバルの時間が短いほど良いというわけではないことが分かります。

初心者は短時間、経験者は長時間の休憩が最適

初心者は短時間、経験者は長時間の休憩が最適

この記事を読んでくれてる方の年齢も性別も体格も様々だと思います。
トレーニングの経験値において「個人差」があります。

性別において筋肉量や筋代謝、血流などの回復機構が異なることが、これまでに報告されていましたが、性別の違いがトレーニングの休憩インターバルに影響を与えることは、まったく考慮されていませんでした。

「総負荷量」を高め、筋肥大の効果を最大化させていくうえで、自分に合ったインターバル休憩時間を考える際の基準となるエビデンスデータを探していたところ、2017年メルボルン大学による論文を見つけました。

総負荷量」に関する詳細記事はこちらをご覧ください。

2017年 メルボルン大学の論文報告

Effects of Rest Interval Duration in Resistance Training on Measures of Muscular Strength: A Systematic Review
(翻訳)レジスタンストレーニングにおける休息間隔の長さが筋力の指標に及ぼす影響。システマティックレビュー

Conclusion(結論)
The current literature shows that robust gains in muscular strength can be achieved even with short RIs (< 60 s). However, it seems that longer duration RIs (> 2 min) are required to maximize strength gains in resistance-trained individuals. With regard to untrained individuals, it seems that short to moderate RIs (60–120 s) are sufficient for maximizing muscular strength gains.

結論翻訳
短い休憩インターバル(60秒未満)でも筋力の向上が得られることが示されている。しかし、トレーニング経験者の筋力向上を最大化するためには、より長時間の休憩インターバル(2分以上)が必要であると考えられる。トレーニング初心者に関しては、筋力の向上を最大化するためには、短~中程度の休憩インターバル(60~120秒)で十分であると考えられます。

公開:2017年9月20日
Jozo Grgic, Brad J. Schoenfeld, Mislav Skrepnik, Timothy B. Davies & Pavle Mikulic

オーストラリアのメルボルン大学のJozo Grgic氏によると、性別やトレーニング経験、運動強度によって最適な休憩インターバルが異なることを明らかにしました。

このなかでは、性別による休憩時間の影響を分析し、女性は男性よりも筋代謝の回復が早いことが示唆されています。

さらに、トレーニングの経験値の差に最適な休憩インターバルも分析しています。
トレーニング経験者は2分以上の長い休憩インターバルが最適で、初心者は1~2分以上の短い休憩インターバルと結論にて述べています。

\ 初心者と経験者の休憩時間 /
  • 経験者=長時間休憩(2分以上)
  • 初心者=短時間休憩(1~2分以上)

研究論文から考察

研究論文から考察

トレーニング経験者が行うような高強度のトレーニングでは、休憩インターバルの時間を長くすることで、総負荷量を増やせる可能性があります。
自宅ジムではこのような、方法で効率よく筋トレメソッドに励むことができますが、しかしながらトレーニングジムで順番待ちの場合、長い休憩をはさむのは困難かもしれません。

メルボルン大学のJozo Grgic氏の論文報告を踏まえれば、そのような場合はトレーニング強度を下げて、回数を増やすことで休憩インターバルの時間を短縮しても十分な総負荷量が維持できると考えられます。

さらにトレーニング初心者が行う低強度トレーニングでは、1~2分間程度の休憩インターバルで問題ないでしょう。

セット間のインターバル休憩時間はなるべく長くとることを意識したうえで、自分自身のトレーニング経験からトレーニング強度、回数、セット数を考慮し、総負荷量を高められるよう、うまく計画を立てたトレーニングを行ってみましょう。

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北野 優旗

『QITANOカラダづくりラボ』運営 / 著書。1982年1月生。順天堂大学にてスポーツ健康学を学び、保健体育教員資格取得。中学・高校・大学では陸上競技で全国2位の実績。身体均整法を取得し、整体の実技、セルフケアトレーナーを取得。2007年 三豊市にきたの均整院を開業。2015年 美脚・骨盤エクササイズグッズ「スタイルアップレグール」を開発販売。当サイトはトレーナー、整体師としての経験を基にコンテンツ情報を配信しています。
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