レッグリフト
leg lift
【概要】 | |
別名 レッグレイズ(leg raise) | |
ターゲット メイン:腹直筋、腸腰筋(小腰筋、大腰筋、腸骨筋) | |
レベル 初級から中級 | |
必要器具
|
レッグリフト(leg lift)とは、仰向けの状態で足を上げて腹筋を鍛える自重トレーニングです。
ターゲットは腹直筋、腸腰筋、大腿四頭筋です。
レッグリフトの基本的な方法と正しいフォーム・効果を高めるやり方のコツ・安全と注意事項・応用編(他の方法・初心者・女性でもできる方法)について詳しく解説していきます。
またレッグリフトは別名レッグレイズ(leg raise)とも言われ、本記事では名前を統一して、「レッグリフト」で解説していきます。
SNSやブログ等で紹介してもらえるとうれしいです。
基本的な方法
タップしてフィットネス動画を見る
仰向けになり両足を垂直に伸ばし、その両足を持ち上げて下す方法で下腹部を中心に鍛えていきます。
床に緩衝材マットを敷いて行うことで、体への負担を軽減しますのでおすすめします。
フォームと動作の正しいやり方をチェックしてみましょう。
スタートポジション
仰向けの状態から両足を天井に向けて伸ばします。
この際に膝を曲げないようにしましょう。
両腕は力を抜いて、仰向けの状態で自然に床につくポジションで大丈夫です。
動作手順
スタートポジションの状態から、お尻を浮かせ、両足を持ち上げます。
つま先が最高点に達したらゆっくりとスタートポジションまで戻します。
これが一連の動作になりますが、反動は付けすぎずにゆっくりと行います。
呼吸
呼吸はゆっくりと吸って吐いてを繰り返し腹式呼吸で行います。
動作の負荷が強いので、呼吸を止めて力を入れてしまわないようにしましょう。
呼吸を止めてしまうと腹筋の収縮が十分に行われず効果が期待できなくなりますので注意が必要です。
回数・セット数
初心者の方は、上げ下げ5回を1セットとし、2セット行います。
レッグリフトは、正しい動作で行うと負荷も大きく初心者の方には辛いかもしれませんので、初めは、回数を減らし一連の動作ができるようになってから回数を増やしていくことをおすすめします。
中級者であれば、上げ下げ10回~20回を、2~3セットです。
回数やセット数が少なくとも、正しい動作で行えば負荷も強く効果も期待できますので、回数やセット数を増やすことを目的としないように注意する必要があります。
まずは正しいフォームを意識して徐々に慣れていくことが大切です。
慣れてきたら、以下のように「総負荷量」で筋肥大を目指しましょう。
ちなみにですが、私の場合ですとレッグリフトは、以下のような総負荷量の回数でセットを組んでいます。
中級者以上の参考「総負荷量」 (回数・重量・セット数) | |
1セット | 12RM |
2セット | 9RM |
3セット | 6RM |
4セット | 3RM |
5セット | 6RM |
6セット | 18RM |
※「RM」とはRepetition Maximum(最大反復回数)の略語。
ある一定の重さに対し、何回反復できるかにより、自分の限界となる運動強度を判断する方法。
セット間のインターバル休憩時間については、こちらの記事も参考にしてください。
筋トレの頻度は週2を目安に行うことで筋肥大効果が得られます。
レッグリフトの回数の目安
それぞれ、以下のレベルの人を対象して、重量の目安表を示します。
- 初心者:1ヶ月以上トレーニングした人
- 初級者:6ヶ月以上トレーニングした人
- 中級者:2年以上トレーニングした人
- 上級者:5年以上トレーニングした人
- エリート:アスリート
なお、こちらのデータは海外のサイト「STRENGTH LEVEL (強度レベル)」を参照しました。また、こちらの数値は正しいフォームでの1回のリフトを示しています。
自分の体重とウェイトトレーニングの経験から、レッグリフトの目安がわかります。
男性の体重別レッグリフト基準(kg)
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
50 | < 1 | 2 | 35 | 81 | 136 |
55 | < 1 | 4 | 35 | 79 | 131 |
60 | < 1 | 5 | 35 | 76 | 126 |
65 | < 1 | 5 | 34 | 74 | 121 |
70 | < 1 | 6 | 34 | 72 | 116 |
75 | < 1 | 6 | 33 | 70 | 112 |
80 | < 1 | 7 | 33 | 68 | 108 |
85 | < 1 | 7 | 32 | 66 | 105 |
90 | < 1 | 7 | 31 | 64 | 101 |
95 | < 1 | 7 | 31 | 62 | 98 |
100 | < 1 | 7 | 30 | 60 | 95 |
105 | < 1 | 7 | 29 | 59 | 92 |
110 | < 1 | 7 | 29 | 57 | 89 |
115 | < 1 | 7 | 28 | 56 | 87 |
120 | < 1 | 7 | 27 | 54 | 85 |
125 | < 1 | 7 | 27 | 53 | 82 |
130 | < 1 | 7 | 26 | 51 | 80 |
135 | < 1 | 6 | 25 | 50 | 78 |
140 | < 1 | 6 | 25 | 49 | 76 |
女性の体重別レッグリフト基準(kg)
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
40 | < 1 | 2 | 23 | 51 | 84 |
45 | < 1 | 4 | 24 | 51 | 82 |
50 | < 1 | 6 | 25 | 51 | 79 |
55 | < 1 | 7 | 26 | 50 | 77 |
60 | < 1 | 8 | 26 | 49 | 75 |
65 | < 1 | 8 | 26 | 48 | 73 |
70 | < 1 | 9 | 26 | 47 | 71 |
75 | < 1 | 9 | 26 | 46 | 69 |
80 | < 1 | 9 | 25 | 45 | 67 |
85 | < 1 | 9 | 25 | 44 | 65 |
90 | < 1 | 9 | 24 | 43 | 63 |
95 | < 1 | 9 | 24 | 42 | 61 |
100 | < 1 | 9 | 24 | 41 | 59 |
105 | < 1 | 9 | 23 | 40 | 58 |
110 | < 1 | 9 | 22 | 39 | 56 |
115 | < 1 | 9 | 22 | 38 | 55 |
120 | < 1 | 9 | 21 | 37 |
レッグリフトの効果を高めるコツ
レッグリフトは、パーソナルトレーナーもなしで、自宅でも行えるトレーニングです。
しかし、きちんとコツを押さえておかないと、せっかくのトレーニングの効果が下がってしまうこともあります。コツさえ覚えておけば、自分でも正しいフォームで鍛えられます。
レッグリフトの効果をより高める3つのコツを紹介します。
コツ①首や肩などの力を抜く
両足を上げる際に、首や肩に力が入ったり、床を腕の力でおさえたりすることで、腹筋への負担は減りますが、レッドリフトは腹筋を中心に鍛えることが目的ですので、トレーニングの効率性が低くなってしまいます。
首や肩の力は抜き、腹筋に力を入れ両足を突き上げるイメージを持つといいでしょう。
トレーニング終了後に、首や肩がこるなど症状が出る場合は、力が入っている状態で行っているということなので、力の入れ方を変えてみましょう。
コツ②腹筋部位を意識しゆっくりと行う
意識性の原則というものがあり、トレーニング7大原則の中の1つと言われています。
トレーニング部位を意識してトレーニングすることは意識しないでトレーニングを行うよりも効果が高いということです。
レッグリフトでは、その意識すべき部位は腹筋です。
その腹筋への意識を持ちながら反動をつけずにゆっくり行うことで負荷はかかりますが、その負荷が効果を高めていきます。
両足を下ろす時にも同じことが言えます。勢いで両足を下ろすのではなく、重力に反する方向へ力を向ける意識で行ってみるといいでしょう。
コツ③バランスボールやメディシンボールを使う
中級者、上級者向けですが、両足にバランスボールやメディシンボールを挟みレッグリフトを行います。
挟むという動きが加わることで、バランスや内転筋を鍛える効果が加わります。
レッグリフトの動作ができ、ワンランク上のトレーニングをしたいという人におすすめです。
他にも、レッグリフトには、バックやサイドの方法もあり、応用が広いトレーニングですので、ご自身の鍛えたい部位や能力に合わせてトレーニングの幅を広げていくとより効果を高めていけます。
効果と発達する筋肉部位
次に、レッグリフトの効果や発達する筋肉部位を確認しながら、自身のトレーニングに取り入れていきましょう。
肥大化部位腹直筋、腸腰筋、大腿四頭筋が発達する
腹直筋とは、助骨から恥骨まであるお腹の正面にある腹筋と言われる部分で、鍛えることでシックスパックになることがイメージできると思います。
腹直筋は、主に体を曲げたり伸ばしたりする働きや、起き上がる時、体をねじる時など多くの場面で必要な筋力となります。
レッグリフトの足の上げ下げをゆっくり行う動作の中では、特に腹直筋への負荷がかかり鍛えられます。
また表のアウターマッスル腹直筋だけでなく、インナーマッスルの腸腰筋群にも影響を与えます。
体幹の内側に位置する腸腰筋は骨盤(股関節)と太ももまたぐ筋肉群であり、脚を引き上げる動作に必要なコアな筋肉です。
次に、大腿四頭筋とは、太もも前面にある大腿直筋、内側広筋、そして外側広筋に中間広筋の4つの筋群で膝関節の伸展機能をつかさどり、歩く、走るという日常生活でも重要な筋肉と言えます。レッグリフトでは、主として腹筋に力を入れますが、足を真っ直ぐに維持している時には大腿四頭筋にも負荷がかかり、鍛えられます。
腹直筋、大腿四頭筋の機能について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考に読んでみてください。
効果①インナーマッスルが鍛えられ、姿勢が良くなる
腸腰筋群とは、大腰筋、小腰筋、腸骨筋を合わせた筋肉であり、股関節インナーマッスルと言われています。
そして、上半身と下半身をつなぐ筋肉として、上半身と下半身を連動させて動かす時に重要な役割を担っています。
そんなインナーマッスルを鍛えることで、姿勢が良くなる、体幹が安定し転びにくくなるなどの効果が期待できます。
効果②お腹瘦せに効果がある
お腹のたるみは、お腹周りの筋力が衰えることが原因の1つで、筋力が衰えると内臓を支える力も弱まり結果としてお腹がたるむということです。
レッグリフトによって鍛えられる腹直筋はこのお腹周りの筋力を鍛えるトレーニングですので、効果が期待できます。
レッグリフトは、特に道具を準備する必要もありませんので、手軽に始めやすく、また、効果の実感性もあるトレーニングとしても注目されています。
応用編
レッグリフトを応用したやり方もご紹介します。
腹直筋や大腿四頭筋を違った角度で攻めたい方はぜひこちらのトレーニング種目も参考にしてみてください。
また、女性や初心者で筋力がない方でも行える腹直筋と腸腰筋の鍛え方もあります。
応用①レッグリフトで自分の名前を書く(腹直筋・腹斜筋)
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#37)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 1回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用②バランスボールを使ってレッグリフト(足上げ腹筋)(腹直筋)
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3636)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
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北野 優旗
バランスボールを始めようかなぁと思ったら、ぜひ下の記事も読んでみてください↓↓↓
応用③チェアニーアタック(腹直筋)
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_IMG_3587)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用④ストレートレッグバイシクル(腹直筋・腹斜筋)
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_0838)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用⑤初心者向けに座って足踏み(腹直筋)
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_IMG_3796)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右交互10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
おすすめの器具
レッグリフトを行うにあたって以下の器具が必要です。ぜひ参考にしてみてください。
レッグリフトで必要な器具 | |
トレーニングマット
レッグリフトを行う際は、緩衝性能の高いトレーニングマットの使用をおすすめします。
硬い床の上で行うと腰を痛める可能性があり、せっかくの筋力トレーニングの効果が低下してしまいます。
厚みのあるトレーニングマットを使用することで、体を保護しながら筋力トレーニングに集中することができます。
また、防音効果もあります。マンションなどの階下に気を遣わずにトレーニングができます。
レッグリフトだけでなく、ほかの筋力トレーニングにも使用できますので、手に入れておくと便利でしょう。
素材や厚み、価格もさまざまな種類がありますので、ぜひご自身に合わせて探してみてください。
トレーニング後のケア
トレーニングの後はストレッチケアを行いましょう。
頑張った体や筋肉をケアすることで疲労を残さないことが、筋力トレーニングを長く続けるためにも大切です。
ケア方法として、マッサージとストレッチの順番もポイントです。
基本的にマッサージを行ってからストレッチをした方が筋肉がよりほぐれます。
縮んだ筋肉をストレッチで急に伸ばすより、一旦、手でマッサージをしたり、フォームローラーを利用してほぐすと良いでしょう。
今回ご紹介したトレーニングは、主に【お腹】の筋肉です。
レッグリフトをした後の筋肉をしっかりケアしておきましょう。
胸のケア①腸腰筋の筋膜リリース!股関節と腰部をローラーストレッチでほぐす
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1081)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 4往復ローリング×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
足のケア②大腿四頭筋の筋膜リリース!太ももの前側をローラーストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1065)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 片脚10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
お腹のケア③大腸、小腸、腹直筋をほぐすマッサージ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#12)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 深呼吸3回×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント | |
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
安全と注意事項
レッグリフトは、すべてのレジスタンスエクササイズと同様に、効果と安全性のために正しいフォームとテクニックを必要とします。
次の安全と注意事項は、レッグリフトを正しく行い、怪我のリスクを減らすのに役立ちます。
- 初心者の方は、特に安全面を考慮して回数を少なくして行ってください。
- 腰への負荷を減らすために、腰が反らないように注意します。お尻の下に手を敷くなど対策をして行います。
- 動きを制御し、丁寧にゆっくりと集中してエクササイズを行います。
- 足を床ギリギリまで下げ、上げるときもフォームを崩さないよう行います。
- 常にお腹の筋肉に力を入れて、呼吸を意識して行います。
- レッグリフト中に痛みや不快感を感じる場合は、運動を中止してください。
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