ポーズスクワットとは、スクワットでしゃがんだ一番ボトムの時点で少し2秒程度は静止するトレーニング方法のことです。
ポーズスクワットの基本的な方法と正しいフォーム・効果を高めるやり方のコツ・安全と注意事項・応用編(他の方法・初心者・女性でもできる方法)について詳しく解説していきます。
またポーズスクワットは別名スタンダードスクワット(Squat Standards)、バーベルスクワット(barbell squat)とも言われ、本記事では名前を統一して、「ポーズスクワット」で解説していきます。
SNSやブログ等で紹介してもらえるとうれしいです。
基本的な方法
タップしてフィットネス動画を見る
ポーズスクワットは、お尻の筋肉である大殿筋を鍛えることのできる筋トレです。
バーベルがあれば自宅でもできるトレーニングです。
フォームと動作の正しいやり方をチェックしてみましょう。
スタートポジション
バーベルの真下で、支えられるように待機します。
このとき、バーベルを上手く持ちやすい体勢にしておくのがポイントです。
動作手順
バーベルを持ち、スクワットを行います。
このとき、ケガを防ぐためにバーベルの重さは自らが耐えられる重さにすることを徹底してください。
ポーズスクワットの特徴である一番ボトムの時点で少し2秒程度は静止することです。
呼吸
バーベルを持ち上げるときに息を吸い込み、バーベルを下ろすときに吐いていきます。
呼吸を行う際には必ず一定のリズム感を持って行うことが重要です。
一定のパワーと体力で行っていくことにより、持久力を効果的に上げていくことができます。
回数・セット数・重量
10回を1セットとし、これを3セット行います。
回数とセット数は上記にこだわることなく、体力の限界に近づくまで行ってみるとトレーニングの効果がさらに増強されるのでおすすめです。
ですが、慣れていない場合は無理をせず、軽めの重さで設定したり、回数を少なくしてください。
手を滑らせてケガをしないよう、体の余力とも相談しながら行うようにしましょう。
まずは、正しいフォームを意識して徐々に慣れていくことが大切です。
慣れてきたら、以下のように「総負荷量」で筋肥大を目指しましょう。
ちなみにですが、私の場合ですとポーズスクワットは、以下のような総負荷量の回数でセットを組んでいます。
中級者以上の参考「総負荷量」 (回数・重量・セット数) | |
1セット | 12RM |
2セット | 9RM |
3セット | 6RM |
4セット | 3RM |
5セット | 6RM |
6セット | 18RM |
※「RM」とはRepetition Maximum(最大反復回数)の略語。
ある一定の重さに対し、何回反復できるかにより、自分の限界となる運動強度を判断する方法。
セット間のインターバル休憩時間については、こちらの記事も参考にしてください。
筋トレの頻度は週2を目安に行うことで筋肥大効果が得られます。
ポーズスクワットの重量の目安
それぞれ、以下のレベルの人を対象して、重量の目安表を示します。
- 初心者:1ヶ月以上トレーニングした人
- 初級者:6ヶ月以上トレーニングした人
- 中級者:2年以上トレーニングした人
- 上級者:5年以上トレーニングした人
- エリート:アスリート
なお、こちらのデータは海外のサイト「STRENGTH LEVEL (強度レベル)」を参照しました。また、こちらの数値は正しいフォームで1回だけ挙げられる最大重量(1RM)を示しています。
自分の体重とウェイトトレーニングの経験から、ポーズスクワット重量の目安がわかります。
男性の体重別ポーズスクワット基準(kg)
バーベル重量にバーの重量を含みます。通常は20kg /4.4lbです。
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
50 | 33 | 52 | 76 | 104 | 136 |
55 | 40 | 60 | 86 | 116 | 149 |
60 | 47 | 68 | 95 | 127 | 161 |
65 | 53 | 76 | 104 | 137 | 173 |
70 | 59 | 83 | 113 | 147 | 184 |
75 | 66 | 91 | 122 | 157 | 195 |
80 | 72 | 98 | 130 | 166 | 205 |
85 | 78 | 105 | 138 | 175 | 215 |
90 | 83 | 112 | 146 | 184 | 225 |
95 | 89 | 118 | 153 | 192 | 234 |
100 | 95 | 125 | 160 | 201 | 243 |
105 | 100 | 131 | 168 | 209 | 252 |
110 | 106 | 137 | 174 | 216 | 260 |
115 | 111 | 143 | 181 | 224 | 269 |
120 | 116 | 149 | 188 | 231 | 277 |
125 | 121 | 155 | 194 | 238 | 284 |
130 | 126 | 160 | 201 | 245 | 292 |
135 | 131 | 166 | 207 | 252 | 299 |
140 | 136 | 171 | 213 | 259 | 30 |
女性の体重別ポーズスクワット基準(kg)
バーベル重量にバーの重量を含みます。通常は20kg /4.4lbです。
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
40 | 17 | 31 | 51 | 75 | 101 |
45 | 20 | 36 | 56 | 81 | 109 |
50 | 23 | 39 | 61 | 87 | 115 |
55 | 26 | 43 | 65 | 92 | 122 |
60 | 29 | 47 | 70 | 97 | 128 |
65 | 32 | 50 | 74 | 102 | 133 |
70 | 34 | 53 | 78 | 106 | 138 |
75 | 37 | 56 | 81 | 111 | 143 |
80 | 39 | 59 | 85 | 115 | 148 |
85 | 41 | 62 | 88 | 119 | 152 |
90 | 44 | 65 | 91 | 123 | 157 |
95 | 46 | 68 | 95 | 126 | 161 |
100 | 48 | 70 | 98 | 130 | 165 |
105 | 50 | 73 | 101 | 133 | 169 |
110 | 52 | 75 | 103 | 136 | 172 |
115 | 54 | 77 | 106 | 140 | 176 |
120 | 56 | 80 | 109 | 143 | 179 |
ポーズスクワットの効果を高めるコツ
ポーズスクワットの効果を高めるコツとしては、一番ボトムの時点で少し2秒程度は静止することです。
こうすることで、バーベルの重さを身体全体に負荷として強力に与えることができるのでトレーニング効果がさらに高まります。
コツ①つま先を上げない
このトレーニングを行うときにありがちなこととして、つま先を上げてしまうということがあげられます。
しかしながら、つま先を上げると力が上手く筋肉に伝わらなくなってしまうので、筋肉トレーニングとしての効果が低減してしまいます。
そのため、トレーニングをする際のコツとしては、つま先を上げないようにフォームを徹底的に守りながら行うようにしてみてください。
他の筋肉トレーニングにも言えることですが、フォームを守ることはトレーニングの効果を最大限に発揮するために欠かせないことなのです。
コツ②身体は真っ直ぐにして行う
重いバーベルを持ち上げるとどうしても身体がぶれてしまうことがありますが、このトレーニングを行う上では身体を真っ直ぐにして行うことを意識してみるのがおすすめです。
なぜなら、トレーニングを行う上で筋肉にハリを与えるためには身体をピンと伸ばすことが欠かせないためです。
そのためにも、できれば左右のどちらかに鏡などを置いて身体が真っ直ぐになっているのかを注意しながら、トレーニングを行うのが最適であると言えます。
いずれにしても、身体をきちんと伸ばして真っ直ぐの体勢でトレーニングを行うようにしてみてください。
効果と発達する筋肉部位
ポーズスクワットでは、脚の前太ももの大腿四頭筋にも負荷はかかりますが、お尻の筋肉である大殿筋を鍛えることができます。
この大殿筋を発達させることにより、お尻の筋肉をさらに強靭化し、身体全体のバランスを整えることができます。
大殿筋が発達するのは他の筋肉トレーニングでも取り上げられることですが、このトレーニングの良さは特に大殿筋へ集中的に負荷を与えられるということです。
筋肉トレーニングにおいてより高負荷を与えることは欠かすことのできないトレーニング要素になります。
その効果をチェックしてみましょう。
肥大化部位大殿筋が発達する
大殿筋の機能について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考に読んでみてください。
効果①ジャンプ力のアップ
筋肉トレーニングをこよなく愛するマッスルマンの方々には、様々なスポーツを好むスポーツマンといった方も珍しくありません。
そのような方々に、このトレーニングはかなりの良い効果を発揮します。
サッカーにしろバスケットボールにしろ、ジャンプ力は欠かすことはできません。なぜなら、いくら足の速いスポーツ選手であってもジャンプ力の低い選手はあっという間に他の選手にボールを盗まれてしまうからです。
そのため、このトレーニングを通じてジャンプ力をさらに強靭化していくことには、とても意義があります。ジャンプ力を鍛えるという観点からは、ただ単にジャンプし続けていれば良いということではありません。筋肉を残念ながら、筋肉が十分に付いていない人にはジャンプを十分にすることはできないのです。
そのため、このトレーニングを通してジャンプ力をさらに高めていくことで、スポーツパフォーマンスの向上にも寄与していきます。
効果②膝を強化できる
筋肉トレーニングを行う上で膝を強化することは避けて通れないことです。なぜなら、重たいバーベルを持ち上げるのに膝への負荷が高まりがちなためです。
そのため、このトレーニングを通じて膝を強化することにより、さらなるトレーニングパフォーマンスの向上を期待することができます。
膝の強化をこのトレーニングを通じて行うことにより、さらに筋肉トレーニングへの意欲向上や持続力の向上に寄与することができるのです。
応用編
ポーズスクワットを応用したやり方もご紹介します。
大殿筋を違った角度で攻めたい方はぜひこちらのトレーニング種目も参考にしてみてください。
また、女性や初心者で筋力がない方でも行える鍛え方もあります。
応用①ハーフスクワット(大殿筋、ハム、大腿四頭筋)
ハーフスクワットは、通常のスクワットと比べて膝を曲げる深さが半分になります。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当筋トレ効果のある筋肉各種 |
応用②フルスクワット(大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋)
フルスクワットは、通常のスクワットよりも深く腰を下げて、足幅を広げたトレーニング方法の一種です。
膝を曲げてしゃがみ、伸ばすという動作を繰り返すことで下半身の筋肉を効率的に鍛えることができます。
フルスクワットとは、スクワットの中でも腰を深く落とし込む下半身のトレーニングです。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×3セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当筋トレ効果のある筋肉各種 |
応用③ワイドスクワット(内転筋、大殿筋、ハム、大腿四頭筋)
肩幅以上に足を左右に開いた状態で、スクワットを行います。
ポーズスクワットのように一番下がったボトムの時点で2秒ほど静止するのもよいでしょう。
プラスして内転筋を鍛えることもできます。
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#36)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 #薄筋 #長内転筋 #大内転筋 #短内転筋 |
管理ID:#full-squat
応用④初心者や女性向けにダンベルスクワット|体幹と下半身を同時に鍛える
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_IMG_3589)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
おすすめの器具
ポーズスクワットを行うにあたって以下の器具が必要です。
その中でも私が使ってよかったと実感している器具を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
バーベル
真剣にトレーニングに取り組みたい方にバーベルをおすすめします。
ポーズスクワットなど高重量のトレーニングが可能になり、筋群への負荷も高まります。
一本のシャフトを両手で扱うことでフォームが安定し、180㎝以上のシャフトならさらに安定感が高く、初心者の方でも幅広く使用することができます。
長さ以外にも、ストレート・EZバー・トライセプスバーなどシャフトの形状にも種類があり、それぞれメリットがあります。
プレートは可変式をおすすめします。
プレート1枚の重さはもちろん素材も選べます。トレーニング方法やご自身のレベルに最適なバーベルを探してくださいね。
グリップグローブ
バーベルを使うトレーニングを行う際は、グローブの着用を推奨しています。
グリップグローブの最大のメリットは、安全にトレーニングが行えることです。
汗などによる器具との滑りを防止してくれたり、手のひらを守ってくれるので、安心してトレーニングに集中できます。
グリップグローブを着用しないまま筋トレを行うと、マメができたり皮が硬くなってしまいます。
また、グリップ力が高いグローブを着用して行うことで、余分な握力を使わずに済みます。
狙った筋肉へピンポイントでトレーニングを行うことができるということです。
安全性と機能性の両方から考えてグリップグローブを使用した筋トレをおすすめします。
トレーニング後のケア
トレーニング後のストレッチも同じくらい重要です。
トレーニングにより縮んだ筋肉を伸ばしてケアし、筋肉の血流をアップして疲れを残さないようにしてあげましょう。
筋トレを無理なく続けていくためにもケアは大事です。
順番は、手などでゆっくりとマッサージしたあと、ストレッチで伸ばすと効果的です。
今回ご紹介したトレーニングは、主に【お尻】の筋肉です。
ポーズスクワットをした後の大殿筋をしっかりケアしておきましょう。
お尻のケア①ローラーを使って臀部の筋膜リリースほぐし
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1073)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
お尻のケア②お尻ストレッチで骨盤周辺筋群・股関節を伸ばす方法
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#101)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右15秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
胸のケア③鳩のポーズからお尻の筋肉を伸ばすヨガ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_IMG_3872)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右20秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
安全と注意事項
ポーズスクワットは、すべてのレジスタンスエクササイズと同様に、効果と安全性のために正しいフォームとテクニックを必要とします。
次の安全と注意事項は、ポーズスクワットを正しく行い、怪我のリスクを減らすのに役立ちます。
- 初心者の方は、特に安全面を考慮して軽いバーベルから始めて、肩関節に不必要なストレスをかけないようにします。
- 腰や背骨に負担がかかりすぎないように、腰を反らさず背筋を伸ばして肩甲骨を寄せて行いましょう。
- 膝を曲げた際につま先が膝より前に出ないように行います。
- バーベルを握る幅は狭すぎず広すぎず、行いやすい幅にセットしましょう。
- 動きを制御し、ゆっくりと集中してエクササイズを行います。
- ポーズスクワット中に痛みや不快感を感じる場合は、運動を中止してください。
- 汗などで滑らないように、グリップを使用することをおすすめします。
- 反動をつけて体を持ち上げないように気を付けましょう。
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