基本的な方法と正しいフォーム・やり方のコツ・安全と注意事項・応用編について詳しく解説していきます。
またアップドッグは別名、上を向いた犬のポーズや上向きの犬のポーズとも言われ、本記事ではポーズの名前を「アップドッグ」に統一して解説していきます。
SNSやブログ等で紹介してもらえるとうれしいです。
目次
基本的な方法
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アップドッグとは、上を向いた犬のポーズや上向きの犬のポーズともいわれ、その名のとおり犬が上向きに体を伸ばしているように見えるポーズです。英語表記「upward facing dog」を略して、アップドッグと呼ばれています。
体の前側を程よく伸ばしながら、背面は強化できるポーズです。ほかにも太ももや二の腕の引き締めの効果も期待できます。
ただし、レベルとしては中級クラスだと思っていいでしょう。太陽礼拝のポーズに登場するポーズのひとつで、古典的なポーズのひとつでもありますが、実際にアップドッグを行ってみると難しいと感じる方が多いと思います。
何もしらないまま無理にアップドッグを実践すると、間違ったフォームになる可能性が高く、体を痛めてしまうおそれもあります。
下記で動作手順はもちろん、コツや効果も詳しくご紹介いたします。正しいポーズでなりたい体を目指しましょう!
動作手順と呼吸
- 床にうつ伏せになります。
- 足は腰幅程度に広げて、腰から離すイメージでしっかり伸ばし、足の甲を床に押し付けます。
- 脇を締めて、手のひらを胸の横につきます。
- 息を吸いながら肘を伸ばして、上半身を上げていきます。
- 足の甲で床を押してバランスを取りながら膝と太ももも上げていきます。
- 可能な方は足の親指の方へ重心をかける、また、お尻を寄せることを意識しましょう。(理由は下記のコツ③、効果②③にて)
- 肩を下げ、胸は引き上げて、視線は斜め上へ向けます。
- そのままの体勢で呼吸を繰り返します。
アップドッグの効果を高めるコツ
アップドッグはきちんとコツを押さえておかないと、せっかくのヨガトレーニングの効果が下がってしまうこともあります。
フォームには気を付けましょう。
コツ①手首、腕の位置に気を付ける
手首は肩からまっすぐ下に置きましょう。このポーズでは足の甲と手のひらで全体重を支えるため、位置を間違えると手首を痛めてしまいます。
正しい位置でないと胸が沈んでしまい、腰が反ってしまいます。腰を反らさないためのコツは④で詳しく説明しますので、最後まで目を通してくださいね。
また、胸を開くことを意識しすぎて、腕が外旋していたり、手のひらのどちらかが浮いていたりしていませんか?
肩の真下に手首、さらに手のひら全体で床を押しましょう。
難しいと感じた方は、手のひらを胸の横ではなく、少しお腹寄りに置いてもいいかもしれません。
コツ②肩と耳を離して首を長く
視線を上へ向けることに集中してしまい、肩がすくんでいませんか?首が短くなっていませんか?
肩甲骨を背面の中心へと寄せるイメージで行いましょう。しかし寄せすぎてもいけません。肩甲骨の終わりを胸の方へ少し突き出すイメージがいいでしょう。
胸は開きますが、鎖骨まで開きすぎるのは良くありません。注意してくださいね。
カメのように首をしっかりと伸ばし、首の後ろが詰まっていないか確認しながら肩と耳を離しましょう。
コツ③足の甲で体を支える
腕の力だけではなく、足の甲でも体を支えてください。先ほどでも述べたように腰を反らさないためにも足の甲は重要です。
上半身が伸びていく引っ張りに対して、足の甲でしっかりと床を押しながら後方へと伸ばしていくイメージです。
また、内腿の筋肉(大内転筋)も意識して「足の親指の方へ重心を向ける」「お尻を寄せる」ことをイメージしながら少しだけ足を外旋させると下半身瘦せにもつながります。(理由は効果②③にて詳しく紹介しています)
股関節を持ち上げることで腰への負担も防ぐことができるでしょう。
コツ④腰を反り過ぎない
アップドッグは後屈(腰を反らせる)のではなく、上へと伸びていくイメージで行いましょう。
腹部に少しだけ力を入れるのもいいでしょう。その際は「恥骨をお腹へ引き上げるようにして」もしくは「おへそを背中へと引き込むようにして」のイメージです。
腰の柔軟性には頼らず、体全体のそれぞれの位置やバランスを意識してください。
正しいフォームで行って、腰を痛めず、体に効かせていきましょう。
効果
アップドッグは、4つの効果が期待できます。
- 背中を強くしなやかにする
- バスト・ヒップアップ効果
- 太ももの引き締め
- 二の腕すっきり
伸ばすことでバストアップにつながったり、背筋の強化することでヒップアップや太ももの引き締めにつながります。
特にヒップアップと太ももの引き締めには深い関係性があり、コツが重要となります。さらに、太ももと二の腕は、日常生活の動作ではなかなか鍛えることが難しい部分です。
デスクワークが多い方、椅子に座った際に膝が開いてしまっている方、日常生活で部分痩せが難しい方、ぜひアップドッグを取り入れてみてはいかがでしょうか。
効果①背中を強くしなやかにする
「背骨を伸ばす」、「背筋を鍛える」ので、姿勢の改善や背面強化が期待できます。
肩回り(僧帽筋)の強化にもつながりますし、同時に丸まった肩や胸も開くことで、後ろ姿もより引き締まって見えるようになるでしょう。
携帯を長時間眺めている方、デスクワークが多い方にオススメのポーズになります。
柔軟性もアップしますので、準備運動にも最適ですよ。
効果②バスト・ヒップアップ効果
「背筋を上向きにして伸ばす」、「肩甲骨を締める」、「胸を開く」ことはバストアップにつながります。
また、内腿の筋肉(大内転筋)を使うと、お尻を真ん中に寄せる力を鍛える効果が期待できます。(方法はコツ③にて紹介しています)
垂れてしまったり広がってしまったヒップやバストをキュッと引き締めて、上向きにしてくれますよ。
まさに一石二鳥のうれしい効果ですね。
効果③太ももの引き締め
太ももの引き締めには内腿の筋肉(大内転筋)が重要です。上記で説明したように内腿の筋肉(大内転筋)を意識して鍛えることで、ヒップアップ効果はもちろん太ももの間に隙間が!
普段の生活では鍛えにくく、瘦せにくい部分です。膝を開いて椅子に座っている方、膝を閉じた状態で椅子に座れない方、心当たりがありませんか?
内腿の筋肉(大内転筋)を内側へと寄せる力を鍛えましょう。(方法はコツ③にて紹介しています)
ジーンズをスッキリ着こなしたい方はぜひアップドッグのポーズを試してみてください。
効果④二の腕すっきり
もちろん腕の筋肉も強化が期待できます。
さらにアップドッグのいいところは、二の腕の裏側の筋肉(上腕三頭筋)が鍛えられるということです。
二の腕をすっきりさせるために二の腕の裏側の筋肉(上腕三頭筋)は重要ですが、日常生活ではなかなか鍛える動作がありません。
また、二の腕の裏側の筋肉(上腕三頭筋)を鍛えることで、肩周りが開いて姿勢の改善にもつながりますよ。
応用編
他にもアップドッグを応用したやり方もご紹介します。
アップドッグに似ているポーズから、過去にご紹介したダウンドッグはアップドッグからのつなげ方もご紹介しています。
応用①コブラのポーズ
一見アップドッグと似ていますが、非なるものがコブラのポーズです。
コブラのポーズは腕の力になるべく頼らず、目線も上げません。
丸まってしまった肩や胸を開きたい方、より背面強化に秀でたポーズを実践したい方にオススメです。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 3~5呼吸 |
ポイント |
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効果 |
当エクササイズ効果のある筋肉各種 |
応用②ダウンドッグ
以前ご紹介したダウンドッグは、アップドッグにつなげることでバランスが整った体づくりができます。
今回は一連の流れをご紹介いたします。
それぞれの詳しいコツに関しては、ぜひそれぞれの記事を参考にしてみてくださいね。
姿勢 |
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方法 | (アップドッグ~ダウンドッグの流れ)
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回数 | 3~5呼吸×3~5回 |
ポイント |
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効果 |
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ダウンドッグの正しいやり方や応用メニューはこちらの記事を参考にしてみてください。
応用③チャトランガのポーズ
正式には「チャトランガダンダーサナ」(四肢のポーズ)と呼ばれるポーズです。
四肢で支える杖のポーズという意味であり、体幹を鍛えるのに秀でているポーズで、アップドッグからつなげることも可能です。
より鍛えたいという方にオススメです。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 3~5呼吸 |
ポイント |
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効果 |
当エクササイズ効果のある筋肉各種 |
応用④アップドッグができない方向け
アップドッグの姿勢がつくれない方は、道具を利用することでサポートすることができます。
初心者の方や慣れない方は、ヨガ専用道具を使うことをお勧めします。
膝をつけたままのアップドック
姿勢 |
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方法 | ★基本的にはアップドッグと同じです。
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回数 | 3~5呼吸 |
ポイント |
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効果 |
当エクササイズ効果のある筋肉各種 |
安全と注意事項
アップドッグは、すべてのレジスタンスエクササイズと同様に、効果と安全性のために正しいフォームとテクニックを必要とします。
次の安全と注意事項は、アップドッグを正しく行い、怪我のリスクを減らすのに役立ちます。
- 初心者の方は無理をせず、様子を見ながら行ってください。
- 手首に痛みを感じる方は行わないでください。
- 腰・背中など背面にトラブルを抱えている方は行わないでください。
- 妊娠中の方はお控えください。
- アップドッグ中に痛みや不快感を感じる場合は、すぐに運動を中止してください。
- アップドッグを行ってよいかどうかの判断は、かかりつけ医にご相談ください。
- ヨガマットの使用をおすすめします。
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