ダンベルランジの基本的な方法と正しいフォーム・効果を高めるやり方のコツ・安全と注意事項・応用編(他の方法・初心者・女性でもできる方法)について詳しく解説していきます。
またダンベルランジは別名ダンベルフロントランジ(dumbbell front lunge)とも言われ、本記事では名前を統一して、「ダンベルランジ」で解説していきます。
SNSやブログ等で紹介してもらえるとうれしいです。
基本的な方法
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ダンベルランジとは、両足を開いた状態で腰を落としたり上げたりするフロントランジの筋トレに、ダンベルを持ちながらさらに負荷をかけて行うトレーニングです。
ダンベルの重みがかかる分、より筋肉をいじめられる方法ですので、ワンランク上の筋トレを目指す方におすすめです。より効果を出すために、正しいフォームを覚えましょう。
スタートポジション
両手に同じ重さのダンベルを持ちます。スタートは直立して、ダンベルを持つ手のひらは体側に向けます。
いわゆる「きをつけ」の姿勢をイメージすると良いでしょう。
注意点としては、足を前後に動かすので、床が滑りにくいところで行うことです。
できれば、スリップしづらいシューズを履いて行ったほうが良いでしょう。
動作手順
直立の状態から、まず右足を前方に踏み込んで、膝を曲げて腰を落としていきます。
だいたい膝が直角に曲がり、太ももが床と平行になるくらいまで体を落とします。
この際、上半身も一緒に前のめりにならないように注意して、あくまでも地面に垂直の姿勢をキープします。
その後、右足を蹴り上げるようにして、スタートポジションまで戻ります。
今度は、逆の足である左足を前方に踏み込んで、同じように膝が直角になるくらいまで腰を落とします。
この右足、左足のステップをテンポよく繰り返していきましょう。
呼吸
動作中は、呼吸を止めないように意識します。
息を吸うのは、足を踏み出して体を落としていくタイミングです。そして、足を蹴り込んで体を戻していくときに息を吐くようにします。少し動きが激しくなるので、呼吸が浅くなってしまうことがあります。できるだけ腹圧をかけて、息を大きく吸ったり吐いたりしてください。
回数・セット数・重量
右足と左足を10回ずつ、トータルで20回を1セットとし、3セット程度行うと良いでしょう。
ただし、これはダンベルの重さによっても変わってきます。初心者の方や慣れていない方は無理をせず、軽めの重さで設定したり、回数を少なくしてください。
正しいフォームを意識して徐々に慣れていくことを優先します。
慣れてきたら、以下のように「総負荷量」で筋肥大を目指しましょう。
ちなみにですが、私の場合ですとダンベルランジは、以下のような総負荷量の回数でセットを組んでいます。
中級者以上の参考「総負荷量」 (回数・重量・セット数) | |
1セット | 12RM |
2セット | 9RM |
3セット | 6RM |
4セット | 3RM |
5セット | 6RM |
6セット | 18RM |
※「RM」とはRepetition Maximum(最大反復回数)の略語。
ある一定の重さに対し、何回反復できるかにより、自分の限界となる運動強度を判断する方法。
セット間のインターバル休憩時間については、こちらの記事も参考にしてください。
筋トレの頻度は週2を目安に行うことで筋肥大効果が得られます。
ダンベルランジの重量の目安
それぞれ、以下のレベルの人を対象して、重量の目安表を示します。
- 初心者:1ヶ月以上トレーニングした人
- 初級者:6ヶ月以上トレーニングした人
- 中級者:2年以上トレーニングした人
- 上級者:5年以上トレーニングした人
- エリート:アスリート
なお、こちらのデータは海外のサイト「STRENGTH LEVEL (強度レベル)」を参照しました。また、こちらの数値は正しいフォームで1回だけ挙げられる最大重量(1RM)を示しています。
自分の体重とウェイトトレーニングの経験から、ダンベルランジ重量の目安がわかります。
男性の体重別ダンベルランジ基準(kg)
ダンベルの重量は1つのダンベル用で、バーの重量を含みます。通常は2 kg /4.4lbです。
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
50 | 3 | 9 | 19 | 32 | 48 |
55 | 4 | 11 | 21 | 35 | 51 |
60 | 5 | 12 | 23 | 38 | 55 |
65 | 6 | 14 | 26 | 40 | 58 |
70 | 7 | 16 | 28 | 43 | 61 |
75 | 8 | 17 | 29 | 45 | 64 |
80 | 9 | 18 | 31 | 48 | 67 |
85 | 10 | 20 | 33 | 50 | 69 |
90 | 11 | 21 | 35 | 52 | 72 |
95 | 12 | 23 | 37 | 54 | 74 |
100 | 13 | 24 | 38 | 56 | 77 |
105 | 14 | 25 | 40 | 58 | 79 |
110 | 15 | 26 | 41 | 60 | 81 |
115 | 16 | 28 | 43 | 62 | 83 |
120 | 17 | 29 | 44 | 64 | 85 |
125 | 18 | 30 | 46 | 65 | 87 |
130 | 19 | 31 | 47 | 67 | 89 |
135 | 20 | 32 | 49 | 69 | 91 |
140 | 20 | 33 | 50 | 70 | 93 |
女性の体重別ダンベルランジ基準(kg)
ダンベルの重量は1つのダンベル用で、バーの重量を含みます。通常は2 kg /4.4lbです。
体 重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
40 | 4 | 9 | 16 | 25 | 36 |
45 | 4 | 9 | 17 | 26 | 37 |
50 | 5 | 10 | 17 | 27 | 38 |
55 | 5 | 10 | 18 | 28 | 39 |
60 | 5 | 11 | 19 | 28 | 40 |
65 | 6 | 11 | 19 | 29 | 41 |
70 | 6 | 12 | 20 | 30 | 42 |
75 | 6 | 12 | 20 | 31 | 42 |
80 | 7 | 12 | 21 | 31 | 43 |
85 | 7 | 13 | 21 | 32 | 44 |
90 | 7 | 13 | 22 | 32 | 44 |
95 | 7 | 14 | 22 | 33 | 45 |
100 | 8 | 14 | 23 | 33 | 46 |
105 | 8 | 14 | 23 | 34 | 46 |
110 | 8 | 14 | 23 | 34 | 47 |
115 | 8 | 15 | 24 | 35 | 47 |
120 | 8 | 15 | 24 | 35 |
ダンベルランジの効果を高めるコツ
ダンベルランジは、正しい方法をマスターすることで効果を高め、初心者でも安全にできる高負荷トレーニングとなります。最初は正しいフォームを覚えさせるために、ゆっくりとやってみましょう。その上で、以下のようなコツを意識しながらすると効果的です。
コツ①胸を張って上半身を立てる
慣れないと、足を踏み込んで腰を落とすときに、上半身が前傾してしまうことがあります。
こうなると、求めている負荷がターゲットとなる筋肉にかからなくなります。
また、体を引き上げるときに上半身の反動と筋肉が使われてしまうので、本来の鍛えたい筋肉への効果が薄れてしまいます。
常に胸を張って、上半身を立てる意識を忘れないようにしましょう。
コツ②踏み出し幅を変える
足の踏み出しの幅を変えることによって、効く筋肉が変わってきます。
多めに広げると大殿筋により効くようになり、狭くすると大腿四頭筋に効果が出ます。
どこを中心に鍛えたいかを決めて、どの筋肉に効いているかを感じながら、踏み出し幅を決めましょう。
そして、それをキープして同じ筋肉に効かせることが重要です。
コツ③体がブレないように
大きく体が浮き沈みしますので、その際に体が前後左右にブレてしまうかもしれません。せっかくの筋肉への刺激による効果が半減してしまいますので、最初はゆっくり動くようにして体を慣れさせて、体の軸を意識し、足をまっすぐに踏み出すようにしましょう。
効果と発達する筋肉部位
ダンベルランジの効果と効く筋肉の部位を知り、そこを意識して筋トレをしましょう。本格的な筋肉作りだけでなく、体力の維持やボディーメイクにもとても優れたトレーニングです。
肥大化部位大殿筋と大腿四頭筋、ハムストリングスが発達する
大殿筋と大腿四頭筋は下半身の中でも大きな筋肉ですので、様々な効果を生み出します。
下半身全体、そして腰を支える重要度の高い筋肉でもあるからです。
効果が出てくると、見た目にも機能的にもかなり違いを感じられる筋トレですので、メニューに取り入れたいところです。
大殿筋、大腿四頭筋の機能について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考に読んでみてください。
効果①下半身の筋肉の強化
ダンベルランジは、特に大腿四頭筋と大殿筋を強化するのに効果的です。
大腿四頭筋は、膝関節の伸展に関与する筋肉であり、臀筋は、ヒップの動きに関与する筋肉です。
また、ハムストリングスは、膝関節の曲げに関与する筋肉であり、ダンベルランジを行うことでより均等に下半身の筋力を強化することができます。
効果②引き締まったお尻でダイエット効果
どちらも大きな筋肉なので、脂肪燃焼効率を高めてくれます。また、腰周りが引き締まるので、見た目にもすっきりとして、とても良いダイエットメニューとなるでしょう。
大きな筋肉を使用するため、比較的高いエネルギー消費が期待できます。
これにより、脂肪燃焼や体重管理などの効果が期待できます。
下半身の大きな筋肉を鍛えることは、効率的なダイエット効果をもたらす説明をした記事もご紹介します。
効果③バランス感覚の向上
ダンベルランジは、片側の下半身に負荷をかけるため、バランスを向上させるのに役立ちます。
また、ランジの動作自体もバランス感覚を養うことにつながります。
効果④コアの強化
ランジの動作中に体幹の安定性を維持する必要があるため、コアの筋肉を鍛えることができます。
コアの強化には、腰痛予防や身体の安定性向上などの効果があります。
応用編
ダンベルランジを応用したやり方もご紹介します。
大腿四頭筋や大殿筋を違った角度で攻めたい方はぜひこちらのトレーニング種目も参考にしてみてください。
また、女性や初心者で筋力がない方でも行える大胸筋の鍛え方もあります。
応用①サイドランジ
下半身の筋力強化やバランス感覚の改善に効果的なトレーニング方法の1つです。
基本的には、片足を踏み出して、その足を曲げるようにしてサイドに体を傾けながら行います。
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用②スライドランジ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_0931)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右6回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用③タッチランジ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_0944)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右5回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用④クロスバックランジ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_0847)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右交互に12回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
応用⑤オルタネイトリバースランジリーチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_0844)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右交互に10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
おすすめの器具
ダンベルランジを行うにあたって以下の器具が必要です。
その中でも私が使ってよかったと実感している器具を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ダンベル
ダンベルは、重さが固定式と可変式があり、おすすめは可変式ダンベルです。
「総負荷量」トレーニングにおいて重量負荷の増減は重要です。
また部位や方法によって重さが変わり、複数の重さが必要になります。
そこで便利なのが可変式ダンベルです。
可変式のダンベルなら簡単に重さを調節できて、複数のダンベルを置く必要がないので省スペース・省コストです。
自宅ジムをする方にはマストアイテムですね。
可変式ダンベルのおすすめも下の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
グリップグローブ
ダンベルを使う際は、ぜひグローブを着用しましょう。
安全性と機能性が高く、筋力トレーニングの質を上げてくれます。
まず、グリップグローブは器具との滑りを防止してくれるため、安全かつ集中してトレーニングに励むことができます。
ダンベル落下による怪我の防止や、手のひらも守ってくれます。
グリップグローブを使わずに、筋トレや鉄棒などを行っていると、マメが出来たり、指や手の平の皮が硬くなってしまいます。
また、グリップ力が高いグローブをつけることで、余分な握力を使わず、狙った筋肉へトレーニングすることができます。
安全性と機能性を考えてグリップグローブを使用した筋トレをおすすめします。
お手頃で丈夫なグリップグローブのおすすめも紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
トレーニング後のケア
トレーニング後のストレッチケアも大切です。
持続していくために、疲労は残さないようにしましょう。
ポイントはマッサージとストレッチの順番です。
基本的にマッサージを行ってから、ストレッチをした方が筋肉がほぐれます。
筋力トレーニング後の縮んだ筋肉を、手やフォームローラーを利用してマッサージをしてあげてから、ストレッチでゆっくり伸ばしていきましょう。
今回ご紹介したトレーニングは、主に【足】の筋肉です。
ダンベルランジをした後の大腿四頭筋、大殿筋をしっかりケアしておきましょう。
足のケア①大腿四頭筋の筋膜リリース!太ももの前側をローラーストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1065)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 片脚10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
足のケア②足底筋膜(足裏)筋膜リリース!ローラーストレッチで足つぼ刺激
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1052)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 各足前後10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
セルフでほぐすのにはグリッドフォームローラーがおすすめです!
カラダの部位に合わせていろいろな使い方ができて、気持ちいいです!
背中をほぐす筋膜リリース
使い方、特徴、機能性など、もっと詳しく商品を知りたい方は、下のページで紹介していますので、参考に読んでみてください↓↓↓
足のケア③さらに大腿四頭筋を伸ばす太もも前ストレッチ
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#92)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右5回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
安全と注意事項
ダンベルランジは、すべてのレジスタンスエクササイズと同様に、効果と安全性のために正しいフォームとテクニックを必要とします。
次の安全と注意事項は、ダンベルランジを正しく行い、怪我のリスクを減らすのに役立ちます。
- 初心者の方は、特に安全面を考慮して軽いダンベルから始めて、肩関節に不必要な負担をかけないようにします。
- 上半身を立てて、胸を張るように意識しましょう。
- 動きを制御し、足を踏み出す際にからだがブレないように気を付けましょう。
- 反動をつけて立ち上がらないようにゆっくり集中してトレーニングを行いましょう。
- ダンベルランジ中に痛みや不快感を感じる場合は、運動を中止してください。
- 汗などで滑らないように、グリップグローブを着用することをおすすめします。
プロトレーナーから聞かれるよくある質問
Q: ダンベルランジを行う際、どのようにしてバランスを取ればよいですか?
A: ダンベルランジを行う際、バランスを取るためには、下半身の筋力をしっかりと使って、重心を中央に保つことが大切です。また、目線を正面に向け、胸を張り、腹筋を締めることで、安定した姿勢を保つことができます。
Q: ダンベルランジを行う際、どのようにしてフォームを確認すればよいですか?
A: ダンベルランジを行う際、正しいフォームを確認するためには、鏡を使ったり、トレーナーにフォームチェックをしてもらうことが望ましいです。また、体重がかかる前足の膝が、つま先よりも前に出過ぎていないか、後ろ足の膝が地面についていないか、体幹が傾いていないかなど、自分でフォームをチェックすることも重要です。
Q: ダンベルランジは、どの程度の重量で行うのが適切ですか?
A: ダンベルランジを行う際の重量は、個人のレベルや目的に応じて異なります。初めての方は、軽い重量から始め、徐々に負荷を増やすようにしましょう。一般的には、1回あたりの重量は、自分の体重の40%〜60%程度が適切とされています。ただし、フォームを崩さないように注意しながら行うことが重要です。
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