【名称】腰方形筋
【よみ】ようほうけいきん
【英語名称】Quadratus lumborum
腰のインナーマッスルである腰方形筋は、姿勢を安定させるのに非常に重要な役割を果たしています。
腰方形筋を鍛えることで姿勢が良くなり、ウエストからヒップにかけてのラインも美しくなるでしょう。
ここでは、腰方形筋の具体的な位置とその働き、ストレッチの方法などを詳しくお伝えします。
目次
腰方形筋とは
腰方形筋とは、腰にある左右対称の筋肉です。脊柱を支え、姿勢を保持するのに欠かせない筋肉の一つと言ってよいでしょう。
具体的にどこにある筋肉で、どのような働きを担っているのかを見ていきます。
腰方形筋の位置(起始停止)
腰方形筋は腰にある筋肉です。インナーマッスルの一つであり、体幹を安定させるのに欠かせません。
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#46)
体幹とは広い意味では胴体全体のことですが、狭い意味では胴体内部の深い部分にある筋肉を指すことが多いです。
腰方形筋もそんな筋肉の一つであり、腰椎の両側で腸骨と肋骨をつなぐように左右に存在しています。その形はほぼ長方形です。
起始 | 下位腰椎突起、腸骨稜および腸腰靱帯 |
停止 | 第12肋骨 |
神経 | 第12胸神経 第1~3腰神経 |
作用 | 腰椎を作用側に屈する作用 |
腰方形筋の作用
腰方形筋には脊柱を安定させるという重要な働きがあり、日常生活のさまざまな場面で使われています。
たとえば、体を横に傾けたり、後ろに反らしたりといった動作の時に活躍する筋肉です。
具体的には、空を見上げる時の姿勢や、手に持つ荷物を体の横に置く動作でこの筋肉が大きく動きます。
体幹部の側方屈曲時に作用するとして代表的な筋肉は胸最長筋・腰腸肋筋・腰方形筋・内腹斜筋・外腹斜筋・大腰筋です。
体幹部の側方屈曲で作用する腰方形筋の動作を動画で簡単解説
体幹部の側方屈曲(胸最長筋・腰腸肋筋・腰方形筋・内腹斜筋・外腹斜筋・大腰筋)(#D35-2)
体幹部の側方屈曲動作では、腰方形筋の他に、脊柱起立筋、腸肋筋、棘筋、最長筋、外腹斜筋、内腹斜筋、大腰筋なども連動して体幹部の側方屈曲動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
骨盤につながっているため、ふだんの姿勢にも大きな影響を及ぼす筋肉です。
また、スポーツでも腰方形筋を使った動きがよく見られます。
たとえば、野球、テニス、ゴルフなどのスイング、相撲や柔道などの投げ技など、体をひねる時にはこの筋肉がしっかり働いているのです。
腰方形筋は左右別々に存在していることから、体のバランスを崩す原因になることがあります。
人には右利きと左利きがあるように、体の左右どちらかをもう一方よりよく使うものです。
そのため、片方の筋肉の方がもう片方より発達しやすく、そのせいで体のバランスを崩してしまうことがあります。
スポーツ選手にも、左右の筋肉のアンバランスさが原因で故障する人が少なくありません。
腰方形筋をストレッチするメリット
ウエストで重要な役割を果たしている腰方形筋ですが、ここをストレッチすることのメリットを詳しくお伝えしましょう。
メリットウエストの代謝が上がり腰回りのダイエット効果
腰方形筋に限らずウエストの筋肉を鍛えることで、基礎代謝が高まり、太りにくい体になります。
また、日ごろからストレッチして腰方形筋の左右のバランスを整えると、内臓や骨が正常な位置に戻り、全身の血行が良くなります。
血行が良くなると基礎代謝もアップするので、さらに太りにくい体質になりやすく、ダイエットの効果も感じやすくなるでしょう。
ウエストを細くする方法について詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
メリット骨盤の左右の高さを整える
腰方形筋は左右に独立して存在する筋肉ですから、左右でその強さや柔軟性に差が付きやすいのが特徴です。
そのせいで骨盤の高さにも左右で差が生まれ、それが原因で腰に不調を感じることもあります。
この筋肉のストレッチには骨盤の左右の高さを整える効果があるため、腰の不調の予防にもなるでしょう。
メリット腰骨と骨盤が整い、内臓を引き上げる
先にも述べたように、腰方形筋をストレッチすると、骨盤の歪みが解消されて腰骨の左右の高さが整います。
そうすると、ぽっこりお腹の原因でもある下垂した内臓が引き上げられるため、ウエストやヒップ周りがすっきりする効果も期待できるでしょう。
そのまま放置してしまうと、内臓下垂によるぽっこりお腹が定着してしまいますので注意しましょう!
腰方形筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
左右の骨盤の高さを整えるメソッド
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#11)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右5回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
ウエストを引き締めくびれを作るメソッド
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#63)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント | |
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
腰方形筋ストレッチのまとめ
ウエストの左右に独立で存在しているため、腰方形筋は左右アンバランスになりやすい筋肉です。
脊柱を安定させてしっかり姿勢を保持するために重要な筋肉ですから、ストレッチやトレーニングなど日々のケアでしっかり整えてあげましょう。
この筋肉のバランスが整うと、ウエスト周りがすっきりして体調も良くなります。
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