【名称】後脛骨筋
【よみ】こうけいこつきん
【英語名称】Tibialis posterior muscle
後脛骨筋は、足のアーチ形成に大きく貢献する筋肉として知られています。
ふくらはぎから足関節にかけて伸びる筋肉はたくさんあり、腓骨筋やヒラメ筋など面積が大きなものもあります。
後脛骨筋とは
後脛骨筋は、下腿部の背面に位置する筋肉群の中では、最も深部にあるインナーマッスルです。
ふくらはぎから足関節をまたいで伸びていて、細長い形をした筋肉です。
後脛骨筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#108)
しかし、深部にあるため筋力はそれほど強くありません。
足首を伸ばしたり、足の裏を内側に向ける動作をする時に使う筋肉です。
後脛骨筋の位置(起始停止)
後脛骨筋は、下腿骨間膜や脛骨、そして腓骨の背面に付着していて、ここが起始部となります。
起始部は、骨間膜の上部半分ぐらいの位置で、膝関節にはまたがっていません。
そして、起始部からまっすぐ骨に沿うように下腿部の中心を通り、内果の後ろ側を回るように走ったら、舟状骨や立方骨、そして親指以外の楔状骨底内側まで伸びています。
第2中足骨底~第5中足骨底、そして舟状骨がこの筋肉の停止部となります。
起始 | 骨間膜の後面上部1/2とそれに隣接する脛骨と腓骨の部分 |
停止 | 舟状骨、3つの楔状骨、 第2・3・4・5中足骨底 |
神経 | 脛骨神経 |
作用 | 足の内反、足関節の底屈 |
後脛骨筋の作用
この筋肉は、足首を内側に向けた内反動作をしたり、つま先を持ち上げる底屈動作をする時に大きく関与しています。
後脛骨筋の足首の内反動作を動画で簡単解説
【消音】タップして足首の内反動作を見る(#D55)
足首の内反動作では、後脛骨筋の他に、前脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋、長母趾伸筋なども連動して足首の内反動作を行います。
後脛骨筋の足首の底屈動作を動画で簡単解説
【消音】タップして足首の底屈動作を見る(#D54)
足首の底屈動作では、後脛骨筋の他に、腓腹筋、ヒラメ筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋なども連動して足首の底屈動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
これらの動きをサポートする筋肉は他にもたくさんあり、例えば趾の屈曲動作なら長母指屈筋や長趾屈筋など、足首の底屈動作なら腓骨筋やヒラメ筋、後腓骨筋などがあります。この筋肉は、これらの筋肉と連動して、補助的なサポートを行います。
インナーマッスルで筋力がそれほど強くないという特徴はあるものの、足を使った運動や作業をする際には、この筋肉は必要不可欠です。
筋力が低下すると負荷によるダメージを受けやすく、炎症が起きてしまうなどのトラブルが起こります。
そうしたトラブルを防ぐためには、筋肉の柔軟性を高めると同時に、足首周辺全体の筋力アップを狙ったストレッチを行うのが得策です。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。北野 優旗
では、さっそく後脛骨筋のストレッチを行ってみましょう!
後脛骨筋の内反と底屈ストレッチのやり方
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
内反①立ちながら両足首の内反筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3375)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 | 30秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
|
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
内反②片足ずつ内反筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#Q_IMG_3376)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 | 左右20秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
|
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
内反③立ちながら脚をクロスして足首の内反筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3380)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 | 左右20秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
|
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
内反④椅子に座りながら内反筋群の可動域を広げる方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3379)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 | 左右20秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
|
効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
底屈①簡単に足首の底屈筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3389)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 |
|
ポイント |
|
効果 |
|
底屈②座りながら底屈筋群を気持ちよく伸ばす方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3392)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 |
|
ポイント |
|
効果 |
|
底屈③手を使って足首の底屈筋群を伸ばす方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3393)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 |
|
ポイント |
|
効果 |
|
底屈④足首の底屈筋群から足裏まで伸びる方法
【消音】タップしてストレッチ動画を見る (#Q_IMG_3394)
姿勢 |
|
方法 |
|
回数 |
|
ポイント |
|
効果 |
|
後脛骨筋のストレッチ効果
後脛骨筋のストレッチは、足を動かすことが多い人にとっては、とても重要です。この筋肉はインナーマッスルなので、普段の生活ではあまり意識して使うことはありません。
しかし、座ったままで過ごすことが多い人や、慢性的な運動不足に陥っている人だと、足首周囲の筋肉が全般的に筋力低下して、柔軟性を失って硬くなってしまうなどのトラブルが起こりやすくなります。
脚が引き締まり、美脚に変身
この筋肉をストレッチすると、足首周辺の筋肉の柔軟性が高まり、動きが楽になります。
また、筋肉が動く際には周囲の脂肪細胞を燃焼するため、たるみを解消して引き締まった美脚を手に入れることも可能です。
また後脛骨筋が関与している足関節は、他にもたくさんの筋肉が関わっています。
その中には、足首からふくらはぎにかけて伸びている筋肉もあります。
そのため、足首全体のストレッチをすると、足首周りの柔軟性を高めるだけでなく、ふくらはぎやアキレス腱などの柔軟性も高めることができ、下腿全体の引き締め効果につながるでしょう。
脚の疲れが解消
この筋肉をストレッチしてコリをほぐすと、血行が良くなります。
下半身は疲労物質や体内の余分な水分などが溜まりやすいという特徴があります。
普段からストレッチによって柔軟性を良くしておけば、血行が促進されますし、体内の疲労物質もリンパ腺を通って体外へ排出されやすくなります。
その結果、疲れにくい足になりますし、疲れてもむくみづらい足を手に入れることにもつながります。
後脛骨筋ストレッチのまとめ
後脛骨筋は、脛骨から足首を通り、趾まで伸びている筋肉です。
下腿においては最も骨に近い深部にあるインナーマッスルのため、触診することはできません。
ストレッチによって柔軟性を高めると、血行が良くなって引き締まった足首を作ることができます。
コメント