【名称】方形回内筋
【よみ】ほうけいかいないきん
【英語名称】Pronator teres
肘の周辺にある筋肉の中でも方形回内筋は、肘を90度に曲げた状態から掌を下に向けて内側へ回す、という動作をする際に大きな働きをする筋肉です。普段の生活の中では、意識せずに使うことが多い筋肉です。方形回内筋をストレッチすることによって、どのようなメリットを得ることができるのでしょうか。
目次
方形回内筋とは
方形回内筋は、回内動作を行う際に使う筋肉で、分かりやすく言うと肘を90度に曲げた状態から、掌を下に向けて腕を回した時に使う筋肉です。前腕にはたくさんの筋肉があり、それぞれが連携しながら異なる役割りをしていますが、方形回内筋は回内動作を行う際には肘側よりは手首に近い部分の動きをコントロールします。具体的には、普段の生活の中では、ドアノブをひねってドアを開くという動き、ドライバーを手に持ってネジを回すという動きなどが挙げられます。スポーツにおいては、野球のボールを投げるという動きをする時には、この方形回内筋が大きく貢献します。
方形回内筋の解剖図を動画で簡単解説
【消音】タップして動画を見る(#19)
方形回内筋の位置(起始停止)
方形回内筋は、前腕の中でも手首に近い部分にある尺骨をスタート地点とし、橈骨をゴール地点としている筋肉です。大きさはそれほど大きくはなく、分かりやすく言えば、ドライバーを右手で持って左回りに回す際に、手首の少し上の部分で筋肉の動きやひねりを感じる部分が方形回内筋です。
起始 | 尺骨前面 |
停止 | 橈骨前面 |
動脈 | 前骨間動脈 |
神経 | 正中神経前骨間神経(C6-C8) |
作用 | 前腕の回内 |
拮抗筋 |
方形回内筋の作用
方形回内筋は単独で動くわけではなく、円回内筋と同様、前腕の回内動作として働きます。肘や手首の動きに合わせて、上腕三頭筋や他の回内筋群との連係プレーで腕の動きをサポートしています。ただし、方形回内筋は肘の関節や上腕骨とはわずかに接している程度なので、肘の関節をサポートする役割りは持っていません。
方形回内筋の前腕の回内動作を動画で簡単解説
前腕の回内動作では方形回内筋の他に、円回内筋なども連動して回内動作を行います。
※参考:Muscle Premium – Visible Body
方形回内筋とよく似た働きを持つ筋肉には、方形回外筋があります。腕を内側に回す時に使う筋肉か、それとも外側に回す時に使う筋肉かという点が異なっていて、方形回内筋の場合には橈尺関節70度~90度の範囲で動かすことができるという特徴があります。
おすすめ書籍私がおすすめする参考書籍です。ぜひ興味のある方はご覧ください。方形回内筋をストレッチするメリット
方形回内筋を普段からストレッチしておく事は、私たちにとってはたくさんのメリットがあります。
メリットアスリートは手首スナップのパフォーマンス向上の効果
方形回内筋をストレッチすることによって、手首の可動域を広く維持することができる他、手首の動きを安定化することが可能となります。アスリートの場合には、野球のピッチングやゴルフのスイングなどにおいて、手首のスナップ力を安定させ強化することができ、スポーツパフォーマンスが向上するというメリットを得られるでしょう。
メリット手首をトラブルから守る効果
方形回内筋は、缶や瓶などから飲み物をグラスに注ぐような動作の時に使う筋肉です。日常生活の中で、こうした手首の動きを頻繁に行う人にとっては、普段から得ストレッチをする事は、手首のトラブルを防止できるというメリットがあります。
手首は日常生活の中で酷使しやすい部位で、トラブルも起こりやすいものです。怪我を未然に防ぐという意味でも、方形回内筋のストレッチは有効です。
方形回内筋のストレッチ方法
動画で分かりやすくストレッチ方法を解説
方形回内筋、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋に効くストレッチ(1)
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#78)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右15秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
方形回内筋、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋に効くストレッチ(2)
【消音】タップしてフィットネス動画を見る (#79)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右15秒×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
方形回内筋(前腕)の筋膜リリース!腕をローラーストレッチでほぐす
【消音】 タップしてフィットネス動画を見る (#R_MVI_1079)
姿勢 |
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方法 |
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回数 | 左右10回×2セット(セットの間隔は1分程あけましょう) |
ポイント |
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効果 |
当ストレッチ効果のある筋肉各種 |
北野 優旗
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背中をほぐす筋膜リリース
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方形回内筋ストレッチのまとめ
方形回内筋は、肘を曲げた状態から内側へ回内する際に使う筋肉です。手首をひねったり回すという動きは普段の生活の中でも良く行いますし、トラブルがあると日常生活にも支障が出やすい部位でもあります。そのため、普段からしっかりストレッチをして、怪我の防止に努めましょう。アスリートなら、ストレッチによってパフォーマンス向上というメリットも期待できるでしょう。
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