性別に関わらず、筋トレをした経験がある人は多いのではないでしょうか?
学生の部活動で、走るのが速くなるために腹筋、背筋、腕立て伏せなどの基礎トレーニングも立派な筋トレです。
ダイエットで痩せようと、スクワットをしたり、ダンベルを持ち上げたりすることも筋トレです。
また、腰が重だるくセルフケアで腹筋をすることも筋トレです。
ただ単にカッコいい筋肉をつけるだけが筋トレではありません。
「何のために筋トレをするのか?」を自分に問い、目的や目指す姿を明確にすることが大切です。
スポーツ科学の分野では、筋トレの目的は大きく2つに分けることができます。
筋トレの目的は大きく分けて2つある
私が順天堂大学スポーツ科学部に在学中に教わったことは、筋トレの目的は大きく分けて2つあることです。
筋肥大とは
筋肥大とは、筋トレのような高負荷なトレーニングによって、筋線維(※)という細い筋細胞が肥大し、体積が増加することを筋肥大といいます。
※筋線維は、何千本も束になり一つの筋肉部位を構成しています。
分厚い大胸筋、シックスパックに分かれた腹筋、盛り上がった上腕二頭筋など、見た目に表れるのは筋肥大です。
一般的には筋肥大を目的としてカッコいいカラダづくりに励んでいる方が多いと思います。
またダイエットも、筋肥大が目的と言えます。
なぜなら以前の記事でも、お尻や太ももなどの下半身の筋トレが身体の基礎代謝を上げて脂肪を効率よく燃焼するという内容でした。
ダイエットの他にも、体を美しく見せるボディメイク、膝の調子が悪いから太ももの筋肉を強くすることも筋肥大が目的です。
パワー強化とは
もっと速く走る、もっと重たいものを持ち上げるなど、筋肉がもつパワーやスピードを高める目的が「パワー強化」です。
私北野も学生時代の10年間は、陸上競技の砲丸投げ、やり投げを行っていましたので、トレーニング内容はパワー強化が目的でした。
高負荷な筋トレだけでなく、筋収縮スピードを意識した比較的軽い負荷でスピードトレーニング、ジャンプトレーニングなども取り入れていたのです。
試合での勝利や記録更新を目指すアスリートが取り組むトレーニングは、こちらが中心となります。
パワーとは瞬発力とも言い、筋力とスピードを掛け合わせた力を言いい、下の定義で表すことができます。
スピードが必要なアスリートは、スピードトレーニングの比重を多くします。
例えば、100mなどの短距離選手、走り幅跳びのようにスピードが重視される競技では、ウエイトトレーニングの重量負荷も軽くした状態で、スピードを意識して行います。
しかし、砲丸投げや、ハンマー投げ選手など重たい物体を飛ばす競技はパワー(瞬発力)の筋力のウエイトが上がります。
高重量のウエイトとスピードを意識したトレーニングが必要となります。
また、フリーウエイト種目のスナッチやハイクリーン、ジャークなど高重量でありながら、全身の全身の力の連動も必要とされるトレーニングも取り入れます。
そして、ジャンプトレーニングや30mダッシュのようなスピード練習を掛け合わせて、瞬発力という体力を作っていくのです。
明確な目的が理論的な筋トレ方法に結び付く
仕事、勉強、スポーツでも、まず目的を決め、その分野で定められたルールや仕組みを理解し、戦略的に手段を選択していかなければ、課題を解決し成功をつかむことはできません。
それは筋トレも同じです。
まずは、筋トレに取り組む目的を明確にし、目的を達成するためのルールや仕組み、課題解決への手段を理解することが大切です。
近年は、筋トレについての研究がたくさん論文が報告されています。
科学的根拠(エビデンス)が続々と発表され、新常識と言われる内容がたくさんあります。
目的を定め、エビデンスを元に理論的な仕組みを理解して、筋トレを行うことで効率よく目的を達成することができるでしょう。
今後も科学的根拠(エビデンス)を元に、筋トレ情報を発信していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
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