目次
美容体重とは
美容体重とは、BMI係数によって算出された目安体重のひとつです。
一般的に「健康体重」・「美容体重」・「シンデレラ体重」・「モデル体重」の4つに分類されます。
体重の名称と見た目の傾向
健康体重 | 医学的に最も健康的で病気にかかりにくいと言われる体重のことです。肥満ではありませんが、見た目はぽっちゃり気味と言えます。 |
美容体重 | 健康と美容を兼ねた適度な体重のことです。女性らしいラインを残しつつ、すっきりした見た目が特徴です。 |
シンデレラ体重 | 細すぎず、身体がいちばんきれいに見える体重とされています。しかし、ややガリガリと言われる見た目です。 |
モデル体重 | 名前の通り、テレビで活躍するようなモデルさん並の体重です。見た目は痩せすぎて、病的に見える場合があります。 |
それぞれの計算の用いるBMI係数が異なり、健康体重は22、美容体重は20、シンデレラ体重は18、モデル体重は17で計算すると言われています。
自分のBMIの数値が知りたい方は、下のBMI自動計算を使って簡単に確認することができます。
代表的な身長とそれぞれの目安体重グラフ
健康体重 | 美容体重 | シンデレラ体重 | モデル体重 | |
145㎝ | 46.2㎏ | 42.0㎏ | 37.8㎏ | 35.7㎏ |
150㎝ | 49.5㎏ | 45.0㎏ | 40.5㎏ | 38.2㎏ |
155㎝ | 52.8㎏ | 48.0㎏ | 43.2㎏ | 40.8㎏ |
160㎝ | 56.3㎏ | 51.2㎏ | 46.0㎏ | 43.5㎏ |
165㎝ | 59.8㎏ | 54.4㎏ | 49.0㎏ | 46.2㎏ |
170㎝ | 63.5㎏ | 57.8㎏ | 52.0㎏ | 49.1㎏ |
しかし、美容体重、シンデレラ体重、モデル体重のいずれも医学的な根拠はありません。
BMI係数はあくまで健康上の目標値であり、ダイエットとは関係しません。
目安のひとつとして、参考にする程度にとどめておいたほうがよいでしょう。
見た目と体重は比例しない
上記で目安体重や見た目についてお伝えしましたが、実は見た目と体重は比例しません。
体重は落ちたけどズボンが履きにくい、下腹がポッコリ、お尻は垂れている、という経験をされた方は多いのではないでしょうか。
また、下半身のお肉は取れないのに、バストは小さくなったり上半身はガリガリ、といった悩みを抱えていませんか。
目安として体重を把握しておくことは大事なことです。
しかし体重という数値ばかり意識して、見た目に表れなければ意味がありません。
ではなぜ体重と見た目が比例しないのでしょうか?
答えは、脂肪と筋肉の大きさの違いです。
脂肪と筋肉は同じ1㎏でも大きさが異なります。脂肪は筋肉より約20%体積があるとされています。
脂肪の体積は水(H2O)の約1.1倍
筋肉の体積は水(H2O)の約0.9倍1.1(脂肪)÷0.9(筋肉)=1.22
つまり同じ1㎏でも脂肪は筋肉より約20%大きいということです。
例えば体重が1㎏減ったとしましょう。
減量できた!と喜ぶかもしれませんが、その減った1㎏が筋肉なのか脂肪なのかで、見た目は大きく変わります。
もし筋肉が減っていた場合、筋肉は脂肪より体積が小さいので、体重そのものは減っていても見た目には反映されにくいのです。
反対に体重が1㎏増えたとしても、その1㎏が筋肉だった場合は、見た目はメリハリのある引き締まったボディになります。
これが見た目と体重が比例しない理由です。
体重を重視するより、見た目が美しく、きれいなからだづくりを目指しましょう。
体重を構成する3つの重要性
そもそも体重とはなにから構成されているのでしょうか。
体重は大きくわけて三つの内訳から構成されています。主に、体脂肪、筋肉、水分の三つです。
水分
わたしたちの体は水分によって毎日1~2㎏ほどの体重増減を繰り返しています。汗や排泄によって減少し、水分補給や食事によって増えます。
では水分摂取を控えれば体重が減るのか?というと、それは間違いです。
水にカロリーはありません。飲んだ分だけ体に溜まりますが、代謝機能が正常である限りきちんと排泄されて、太ることはありません。
また見た目にもさほど大きな変化は与えません。
水分補給は、体温調節、血液として栄養を全身へ運ぶ、汗や尿として老廃物の排出、など重要な役割を果たしています。
身体機能を保ち、健康的な体づくりのためにも、適量の水分補給を心がけてください。
筋肉
筋肉は代謝量を上げ、消費を促してくれる重要な器官です。
体重のなかでの筋肉の割合を増やすことによって、基礎代謝量が上がります。
同じ時間、同じように活動したとして、筋肉量が多い人のほうがエネルギーをより消費しやすいということです。
特に下半身を鍛えることで、痩せやすい体質が作れます。
血流が改善されて代謝が良くなり、老廃物を溜まりにくくしてくれる働きがあります。
さらに同じ1㎏でも脂肪より体積が小さいので、筋肉の割合を増やすことはダイエットにおいて重要だと言えるでしょう。
体脂肪
「脂肪」と聞くと良くないイメージを想像するかもしれませんが、体脂肪は必ずしも悪ではありません。
ホルモン分泌をコントロールしてバランスを整える、エネルギーの貯蔵、内臓や体の温度維持、など大切な役割も持っています。
また、脂肪が少なすぎると体温調節がうまくできず免疫力が低下したり、健康に支障をきたします。
実は女性の美しいボディラインを保つためにも脂肪は不可欠なのです。
脂肪が多すぎると生活習慣病や健康リスクが高まるのは事実ですが、少なすぎるのも良くありません。
つまり適度に脂肪を減らしつつ筋肉量を増やすことが、健康的で見た目もきれいなダイエットの秘訣です。
重要なのは体脂肪率と骨格筋率のバランス
まず適切な体脂肪率を知りましょう。
体脂肪率とは、全体重における脂肪の重さが占めている割合を表しています。
体脂肪率の計算方法
体脂肪率(%)=体脂肪の重さ(㎏)÷ 体重(㎏)× 100
引用:オムロン
例えば、脂肪の重さが12.5㎏ある人の体重が50㎏の場合、体脂肪率は25%となります。
体脂肪率判定値
女性 | 男性 | |
低い | ~20%未満 | ~10%未満 |
標準 | 20%以上~30%未満 | 10%以上~20%未満 |
やや高い | 30%以上~35%未満 | 25%以上~25%未満 |
高い | 35%以上 | 25%以上 |
引用:オムロン
上記の体脂肪率の計算方法で計算した体脂肪率25%の場合、判定目安の表によると、女性だと標準、男性だとやや高いと判断できます。
次に、骨格筋率です。
骨格筋率とは、全体重における骨格筋の重さが占めている割合を表しています。筋肉も骨格筋に含まれます。
骨格筋率の計算方法
骨格筋率(%)=骨格筋の重さ(㎏)÷ 体重(㎏)× 100
引用:オムロン
こちらも、例えば骨格筋の重さが15㎏ある人の体重が50㎏の場合、骨格筋率は30%になります。
骨格筋率の標準値
女性 | 男性 |
約27% | 約34% |
引用:オムロン
骨格筋率が30%の場合、女性だとやや高め、男性だとやや低めと判断できます。
このように適切な体脂肪率と、筋肉を含んだ骨格筋率をきちんと把握することが重要です。
やみくもに体重を減らすのではなく、体脂肪と筋肉のバランスを大事にして、メリハリのある見た目に美しいボディを手に入れましょう。
もちろん食事内容もかかわってきますが、食事制限だけで痩せるのは筋肉量を落とすことになり、代謝も下がります。
なにより健康リスクやリバウンドの原因につながります。
筋肉量はトレーニングによって作られ、増えていきます。
まずは日常的に運動やストレッチを取り入れるなど、体を動かすことを意識しましょう。
また、一度作り出したボディラインを維持するためにもトレーニングは欠かせません。
せっかくダイエットするならば、見た目もきれいで健康的なボディラインのほうがよいはずです。
体重計ばかり見るのではなく、実際に鏡の前で自分の体に向き合い、本当に美しい体づくりを始めてみませんか。
まとめ
- 見た目と体重は比例しないので、あまり意識しすぎないこと
- 重要なのは体脂肪率と骨格筋率を適切に把握すること
- 少しでも体を動かすことを意識すること
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