北野 優旗
私がおすすめする機能解剖学の本は「図説筋の機能解剖学」です!
この本では、全身の各筋肉の起始停止、機能、神経、動脈、測定法も勉強できます。
この本の一番の特徴が「モーターポイント」の位置を学べることです。
モーターポイントを理解し、マッサージ手技に生かすととても効率効果を上げます。
マッサージ手技を取り入れる以下のような方にお勧めしています。
- 整体師
- 鍼灸あんまマッサージ師
- 柔道整復師
- リラクゼーションマッサージ
- 理学療法士
- 作業療法士
- フィットネスジムインストラクター
一番のおすすめポイントは「モーターポイント」学べる
当書籍には各筋肉を一つ一つ図で説明しており、その図に運動点(motor point)が示されています。
モーターポイント(運動点)とは
図に示されている運動点(モーターポイント)とは、運動神経の抹消がその支配する筋に進入する点のうち、経皮的電気刺激に対して最も鋭敏であり、一定の刺激量でその筋が最も明白に収縮する部位のことを言います。
このモーターポイントを理解することで、マッサージの効果は格段にあがりました!
私も、整体で関節や筋肉を緩める場合、このモーターポイントを狙ったマッサージ手技を取り入れています。
トリガーポイントと捉える方もありますが、意味は違います。
モーターポイントのマッサージ効果とは
刺激が最も鋭敏なモーターポイントを狙ったマッサージは、筋肉を早く緩める効果があります。
モーターポイントに拇指圧をゆっくり与えるだけでも筋全体を緩ませることが出来るからです。
大胸筋や大殿筋など大きな筋肉にもモーターポイントはあり、モーターポイントの1点をほぐすことで、その筋全体が緩みます。
筋肉全体をほぐす余分なマッサージが必要なくなり、時短で効果を出すことが出来るからです。
また、モーターポイントにしっかり当てることができれば、無駄な力を入れてほぐすことも不要です。
受者(マッサージを受ける人)にとってモーターポイントにピンポイントに当たれば、気持ちよく、「痒い所に手が届く」といった感覚に入ります。
また受者にとって「もみ返し」が起こりにくいというメリットもあります。
これはモーターポイントに対して、ほぐし方にもよりますが、私の場合モーターポイントに当てれば、そのまま手を離さず持続圧をします。
グリグリほぐすこともせず、モーターポイントに当てっぱなしでほぐしていきます。
筋肉が徐々に緩んでいく感覚もわかります。
この持続圧によるほぐし方は、筋肉の繊維に対してダメージを与えません。
通常もみ返しというものは、強いマッサージを受けて筋肉繊維や毛細血管が傷ついた炎症の症状です。
モーターポイントの持続圧は筋肉を傷めず、刺激を入れていくことが可能なためもみ返しが起こらないのです。
最後に
この本は私が当時24歳の身体均整法学園に在籍している時でした。
休日は見習いとして、千葉県の南先生に整体手技を教わっていた時に紹介してくれた本です。
モーターポイントを理解することで、お客様の「あぁ気持ちいい」反応が大きく変わったことと、
それ以上に筋肉ほぐれ方が効率よくなったことです。
私も最初受けたときは、感動で本当に気持ちよく、緩んでいく実感がありました。
- 時短でほぐせる
- 無駄な力を入れなくてよい
- 受者はピンポイントに当たって気持ちいい
- もみ返しが起こりにくい
マッサージ技術をさらに伸ばしたいという方は、ぜひ読んでみてください。
全筋肉をイラストでモーターポイントの場所を分かりやすく解説されています。
もちろん、マッサージのお仕事以外の方でもためになる素晴らしい解剖学書籍だと思います。